2013 Fiscal Year Annual Research Report
金属粉末射出成形法(MIM)による次世代Ti合金部材の複雑形状・大形化への挑戦
Project/Area Number |
24656448
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
三浦 秀士 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (30117254)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
姜 賢求 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (30599981)
長田 稔子 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (90452812)
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Keywords | 金属粉末射出成形 / チタン合金 / 複雑大形化 / 寸法精度 / バインダ / 脱脂プロセス |
Research Abstract |
チタン合金は,その軽量性・強靭性・生体適合性といった特徴から,航空宇宙産業,人工関節等のメディカル分野,自動車用部材としても活用が進みつつある.しかし,チタン合金は難加工性材料であり,所望の複雑形状を得るために大きな製造コストがかかる.本研究では,チタン粉末材料をベースとし,複雑・大形部材を安価に大量に生産する加工プロセスを提案・開発する.大形化が困難なため完全にあきらめられていた金属粉末射出成形法(MIM)に目を向け,合金特性を向上させた高機能・高性能次世代チタン部材の複雑形状・大形化に挑戦した. 平成25年度は,脱脂中,焼結開始に至るまでの間,粉体の形状を保ち変形を抑制することを狙い,ポリイミドの微粒子をバインダに添加した.ポリイミドは熱分解温度が600 °C程度であり,一般の樹脂に比べ非常に高温域まで分解されずにバインダとしての役割を演じることができると考えた.600 °Cでの脱脂体の観察により,ポリイミドが形状を保ったまま存在することを確認した.また焼結体にも残存し,炭素量が増加することを確認した.加熱脱脂および焼結中のその場観察により変形量を測定した結果,加熱脱脂時の変形を抑制することは確認したが,焼結時に変形が大きくなることがわかった.目標とする従来の10倍程度のサイズとするにはやはりバインダの開発が急務であることが示唆された.
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Research Products
(1 results)