2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24656463
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
大坪 泰文 千葉大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10125510)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
廣瀬 裕二 千葉大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (60400991)
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Keywords | 粘度異方性 / エレクトロレオロジー / 電気流体力学効果 / 微粒子分散系 |
Research Abstract |
電場印加により流体に粘度異方性を発現させることを目的とするものであり、①電場下における粒子の集積構造の解析と粘度異方性の発現と②電気流体力学効果に起因するジェット流の解析と粘度異方性の発現の二つの要素研究から構成される。 ①電場中におかれた粒子は電極間に鎖状構造を形成することが知られており、パターン電極によるこの構造の制御が本研究の主題となる。電場印加により分散系の粘度が増大するが、これをエレクトロレオロジー(ER)効果と呼んでいる。二枚のパターン電極により分散系を挟んで、粘度挙動を測定したところ、電極板の移動方向により粘度が異なることを見出した。また、一枚の板上にパターン電極を作成し、電場を印加したところ、わずかではあるが一枚の電極でも粘度異方性が発現することがわかった。一般に、粘度異方性は、直角方向の流動において粘度値が異なることを意味するが、回転方向により粘度が異なるという新しい挙動を発現することができた。さらに、粒子のER特性について検討した結果、二種類の高分子をブレンドした粒子を用いると高性能なER流体を調製できることがわかった。 ②絶縁性液体に高電圧を印加すると循環流が発生することが知られており、これを電気流体力学(EHD)効果と呼んでいる。電極から発生するジェット流を利用して、粘度異方性に発展させることを目指した。電場の不均一性がこの機能の鍵となると考えられるが、電極に用いる金属によりジェット流の速度が大きく異なることがわかった。電極の界面性状とEHDジェットとの関係について検討し、表面粗さの重要性を明らかにした。また、計算機シミュレーションによりEHDの流動解析を行った。その結果、これまで秒速数cmのEHD 流動しか再現できていなかったが、秒速1mの高速ジェット流の再現に成功した。しかし、粘度異方性に結びつく実験事実の確認および流動場解析にまでは至らなかった。
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Research Products
(4 results)