2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24656474
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
綿野 哲 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40240535)
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Keywords | 乾式粉砕 / 音速 |
Research Abstract |
粉砕法は、あらゆる産業で使用される重要な単位操作である。プロセスの簡便さから、乾式の粉砕法が多用されるが、10~20ミクロンに粉砕限界があり、それ以下のサイズには粉砕が困難であった。本申請では、解砕翼先端速度が音速を超える領域での乾式粉砕に挑戦するとともに、音速域での粉砕現象を、実験、コンピューターシミュレーション等によって解析し、粒子衝突・破壊現象を科学的に解明することを目的した基礎的研究を行った。 研究の結果、まず、粉砕実験の結果から、超高速回転領域では原料粒子の供給速度及び供給粒子径によらず極めて高い粉砕性能が発揮できることを明らかにするとともに、通常の乾式衝撃式粉砕では到達が困難なシングルミクロン(数ミクロン)までの粉砕を実現した。さらに、超高速粉砕機内の粒子の挙動をDPM(Discrete Phase Model:分散相モデル)モデルを用いて、また流体挙動を数値流体力学(Computational Fluid Dynamics, CFD)によりそれぞれ数値解析を行った結果、超高速領域での粉砕挙動を明らかにすることができた。さらに、数値シミュレーションの結果より、超高速回転領域では、粒子のステーター壁面に対する衝突回数ではなく、一回当たりの粒子衝突エネルギーに起因して粉砕性能が向上したことがわかった。また、音速領域の粉砕では、従来の乾式粉砕機の粉砕性能を遙かに超える粉砕性能が得られることを明らかにした。なお、実験、数値計算の双方から、超高速乾式粉砕機の最適な構造を決定した。
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Research Products
(1 results)