2013 Fiscal Year Annual Research Report
微小重力培養を活用した新規微生物スクリーニング法の開発とその有用性の評価
Project/Area Number |
24656497
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
青柳 秀紀 筑波大学, 生命環境系, 教授 (00251025)
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Keywords | 模擬微小重力培養 / 微生物 / 細菌 / スクリーニング / バイオリアクター / VBNC / ultramicrobacteria / filtration |
Research Abstract |
近年、従来の微生物培養法により単離培養できる微生物は自然界に存在する微生物の1%前後であることが示唆され、従来法に代わる新たな培養法が求められている。この現状を踏まえ、本研究者は模擬微小重力培養に注目し、新規スクリーニング法として活用する事を考案した。 新しい微生物のスクリーニング源として孔径0.2 micrometerのフィルターを通過するUltramicrobacteria (UMB) やViable but non culturable (VBNC) 状態にある微生物に着目し、模擬微小重力培養がUMBやVBNC状態にある微生物に及ぼす影響を評価した。孔径0.2 micrometerのフィルターで濾過したサンプル(池の水)を模擬微小重力培養した結果、微生物叢の増殖やグルコース消費の速度が通常重力培養と比較して増加した。また、DGGE解析の結果、模擬微小重力培養特異的な微生物の存在が認められ、UMBやVBNCといった難培養微生物に対しても模擬微小重力培養によるスクリーニングが有効であることが示唆された。一方、フィルター濾過を行わずにサンプルを模擬微小重力培養した場合、通常重力培養と比較して微生物叢の増殖や菌叢に大きな変化は認められなかった(模擬微小重力培養を利用したスクリーニングを有効に行う上で微生物のサイズは重要であることが示された)。 さらに、模擬微小重力培養によるスクリーニングの利用性の拡大を目指し、嫌気培養用模擬微小重力装置を開発した。種々検討した結果、嫌気条件下においても模擬微小重力培養による微生物叢への影響が認められ、嫌気性微生物スクリーニングへの応用の可能性が示唆された。
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Research Products
(3 results)