2013 Fiscal Year Annual Research Report
電気化学的グルコースセンサーとアプタマーのナノ構造変化を利用した検出法の開発
Project/Area Number |
24656499
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
池袋 一典 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70251494)
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Keywords | アプタマー / 血管内皮細胞増殖因子 / 電気化学検出 / 疾病マーカー / ナノ構造 / グルコースデヒドロゲナーゼ / 血糖値センサー |
Research Abstract |
本研究は、核酸リガンドであるアプタマーに着目し、標的分子である疾病マーカーに結合するアプタマーと市販の電気化学的血糖値センサーに用いられているグルコース脱水素酵素(GDH)に結合するアプタマーを組み合わせて、標的分子が結合するとGDH-アプタマー複合体のナノ構造が変化し、酵素活性を電気化学検出できるシステムを開発する事を目的とした。このようなナノ構造を有するGDH-アプタマー複合体を開発できれば、様々な標的分子を、GDHによるシグナル増幅を利用して、市販の電気化学的血糖値センサーで高感度に検出することができるようになる。電極と直接電子移動できるGDHを使用し、標的分子がGDH-アプタマー複合体に結合して惹起されるナノ構造変化により電極との距離が変化し、応答電流が変化するよう設計した。そして以下の成果を得た。 1)GDH結合アプタマーとVEGF結合アプタマーを連結し、連結アプタマーがナノ構造を形成していることをAFMにより確認した。更にこの連結アプタマーとGDHを結合させたGDH-アプタマー複合体も作製し、これもナノ構造を形成していることをAFMで確認した。 2)上述のGDH-アプタマー複合体のナノ構造が、VEGFの結合により変化すことを確認し、その構造変化は電極にこのナノ構造体を固定化すれば、グルコース添加時の電流変化として確認できると判断した。 3)GDH-アプタマー複合体を金電極に固定化し、VEGFの添加によりグルコースに対する応答電流が変化する事が確認できた.またその電流値はVEGFの濃度依存的であり、電気化学的VEGF検出システムが構築できたといえる。
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Research Products
(1 results)