2012 Fiscal Year Research-status Report
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24656518
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
前川 博 電気通信大学, 情報理工学(系)研究科, 教授 (90145459)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 国際研究者交流、米国 / 航空宇宙流体力学 / 乱流 |
Research Abstract |
熱線流速計およびピトー管、熱電対および冷線抵抗計によって、それぞれ、空気流の速度と速度変動、平均温度と温度変動を計測した。風洞内に置かれた加熱平板乱流境界層における速度分布、温度分布、および温度変動分布、さらに速度変動分布を計測した。主流と壁面温度比が0.89の場合に摩擦抵抗低減が約5%達成できた。非加熱平板乱流境界層の摩擦係数がブラジウスの半経験式に一致することを確認した後、シリコンラバーヒーターを使って、最大300Wで平板面を加熱した。その結果、低亜音速乱流境界層において壁面近傍境界層内密度分布を形成して摩擦抵抗低減効果を検証することができた。一方、実用問題への適用のため、二次元翼面境界層において密度勾配効果による摩擦抵抗低減を検証した。翼弦長の60%の局所的な乱流境界層では速度分布から平板乱流境界層と同様に摩擦抵抗低減が確認できたが、トータールの抵抗低減はなく実験結果の誤差以内であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
平板乱流境界層において、気流主流と境界層壁面温度比が0.89まで実験ができ、その時、有意な抵抗低減効果が得られ、低減効果の乱流スケーリング理論予測値(温度補正)と実験値は近いことを確認できた。
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Strategy for Future Research Activity |
抵抗低減効果が極めて小さい結果を示した翼周りの流れについて、その詳細を検討する。具体的には、曲率が大きくシリコンラバーヒーターが装着できなかった翼断面から最大翼厚が小さな翼断面で実験を計画する。また、温度補正乱流境界層スケーリング理論の適用範囲を圧力勾配のある問題に拡張するための理論展開を推進する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
繰越した1,100,607円は、大きなシリコンラバーを複数準備して、新しい実験模型制作費に使用する。また、圧力計測機器も準備する。
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Research Products
(6 results)