2012 Fiscal Year Research-status Report
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24656527
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高川 真一 東京大学, 生産技術研究所, 特任教授 (60359122)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 振動掘削 / 高周波 / ハンマリング |
Research Abstract |
本研究開始前の前年度までの検討結果を踏まえて、平成24年度はドリルパイプ先端部掘削機構のプロトタイプの製作を実施した。具体的には、関連部品の購入と機構部品の設計・製作である。 出来上がった部品を組み立てている最中に、常に円滑に作動するのではなく、時としてスティックすることが判明した。その原因究明に時間がかかり、年度末になってようやくその原因と対策が明確になってきた。この原因とは、二組のスラストベアリングが同期して回転することを前提に機構を設計しているが、時としてこの同期がずれることがあるためである。このため、この同期ずれ防止機構を組み込むこととなり、その設計を実施した。また、この遅れのためにコンクリート塊等への掘削はできなかったが、掘削するための支持構造の設計は終了している。 日本地球掘削科学コンソーシアム主催の会合に出席し、参加している海洋研究開発機構、石油天然ガス・金属鉱物資源機構、産業技術総合研究所、大学の研究者と意見を交換している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究実績の概要でも述べたが、作動が時としてスティックすることがあり、この原因究明に時間がかかって、当初計画していたコンクリート塊による掘削試験をすることができなかった。 現在までの達成度は、関連部品・機構部品はすべて入手済みであり、問題となった同期ずれ防止機構も設計が完了している。掘削のための全体の支持構造の設計も終了している。 同期ずれ防止機構の製作が完了すれば直ちに掘削実験に進む。
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Strategy for Future Research Activity |
上記同期ずれ防止機構の製作完了後直ちにコンクリート塊を含め種々の岩石を対象に掘削試験を実施する。この試験結果を踏まえ、また試験後のベアリングの摩耗の程度の確認を踏まえ、材質の再吟味と環境調和型機構への変更を試み、その性能の変化を確認して、要すれば対応策を講ずる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
昨年度中に設計が完了している同期ずれ防止機構と全体支持構造の製作を行い、種々の岩石を対象に掘削試験を実施する。この試験結果を見て、機構部品の改善、とりわけベアリングレースの表面処理の適否を判断し、要すれば熱処理等を行う。また環境調和型を目指して、ベアリング類を潤滑油環境内ではなく、真水や海水、あるいは掘削用泥水環境下での運転を試み、その性能の変化を確認する。 次年度の研究費は、上記の同期ずれ防止機構並びに全体支持構造の製作と、ベアリング表面処理や環境調和型への対応に用いる。
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