2012 Fiscal Year Research-status Report
GPU計算を用いた相似地震識別法によるアスペリティ構造の超高速時空間モニタリング
Project/Area Number |
24656546
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
大久保 寛 首都大学東京, システムデザイン研究科, 准教授 (90336446)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | GPU計算 / GPGPU / 相似地震 / アスペリティ / 信号処理 / コヒーレンス / 地震予測 |
Research Abstract |
本研究では,超高速GPUコンピューティングを利用した応用研究としてのGPU並列処理を用いた高速・高精度な相似地震の検出・解析のための検討を行った. 相似地震とは,同一のアスペリティより発生する非常に似た特徴をもつ地震群を指し,繰り返し間隔が規則性を持っている.相似地震を調査・解析することで個々の地震を誘発させるアスペリティやプレート境界面における準静的すべりの特性を解明することが可能となる. 相似地震の検出法として,フーリエ位相相関法 (画像処理分野では位相限定相関,POC と呼ばれる事もある) において,その有効性及び計算に要する処理時間について比較・検討を実施した.また,GPU (Graphics Processing Unit) を用いた並列計算による相関計算の高速化の検討も併せて行った. その結果として,ノイズ成分に相関結果が左右されない為に安定した相関計算が可能な帯域制限型位相相関法は相似地震を検出する方法として有効であることがわかった.GPU 計算による高速化に関しては,演算をGPU化する事により相関計算部分において数倍の高速化することができた. また,直交3成分コヒーレンスによる相似地震解析法についても,初期的な検討を行った.GPUでの実装を行い,計算コストを評価した.今後はデータI/O の効率化や,CPU 処理とGPU 処理を並行して実行できるようなアルゴリズムの提案・実装,また演算のマルチGPU 化を実施し,更なる高速化を検討する予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初より予定していたフーリエ位相相関法による相似地震検出法に関する研究は予定通り進んでいる.次年度に予定していた直交3成分コヒーレンス解析についても,すでに初期的な検討は実施済みである.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,フーリエ位相相関法による相似地震検出法に高速化を検討する.直交3成分コヒーレンス解析についても,本格的に取り組む.さらに,データI/O の効率化や,CPU 処理とGPU 処理を並行して実行できるようなアルゴリズムの提案・実装,また演算のマルチGPU 化を実施し,更なる高速化を検討する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当初の予定通り,1,000千円の直接経費を使用予定である.
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