2013 Fiscal Year Annual Research Report
バイオマス廃棄物を利用したセシウムの吸着・除去剤の開発
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24656551
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
井上 勝利 佐賀大学, 工学(系)研究科(研究院), 客員研究員 (90039280)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川喜田 英孝 佐賀大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (30367114)
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Keywords | セシウム / 放射性元素 / 除染 / 吸着・除去 / バイオマス廃棄物 / ポリフェノール / ストロンチウム / ミカン搾汁残渣 |
Research Abstract |
セシウム等の放射性物質で汚染された環境の浄化のために、安価で大量に入手可能なバイオマス廃棄物の吸着・除去剤の開発を行った。これらは他の吸着・除去剤と比較すると容易に焼却可能であるため、問題の放射性物質を吸着した後、焼却することにより放射性物質をコンパクトな形で保存・保管することが可能で、除染後の長期保管に適しているという利点を有する。 このような観点から市販の柿渋粉末、粉茶、並びに柿渋液抽出後の残渣廃棄物、およびバイオディーゼル油抽出後の微細藻類残渣廃棄物を原料としてセシウムイオに対して選択性を有する吸着剤を開発した。これらはいずれも現在セシウムに対しての吸着剤として汎用されているゼオライトA程ではないが、それに匹敵する程の吸着容量を発現した。さらに当初の研究目標ではなかったが、ストロンチウムの吸着・除去剤としてミカン搾汁残渣を原料とした吸着剤の開発を行った。これら両タイプの吸着剤を用いて、最初にストロンチウムを吸着・除去し、次にセシウムの吸着・除去を行うという除染プロセスを提案した。
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