• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2012 Fiscal Year Research-status Report

マイクロ波利用CO2非排出水素発生装置の試作

Research Project

Project/Area Number 24656579
Research Category

Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research

Research InstitutionShinshu University

Principal Investigator

滝沢 辰洋  信州大学, 繊維学部, 助教 (60188117)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2014-03-31
Keywordsマイクロ波
Research Abstract

家庭用電子レンジに使われるものと同様、2.45GHzの周波数のマイクロ波をカーボン系試料(主として活性炭)に照射すると800℃程度以上急速加熱される。ここにメタンを接触させることでメタンを熱分解し、水素を得る反応器を作成することを主目的とした。
マイクロ波の発生には家庭用の電子レンジを改造してH01モード導波管でマイクロ波を導出し、導波管自体を反応器の一部として流用した。またマイクロ波を効率良くカーボン系試料に照射するために導波管終端に可動式プランジャー(可変終端器)を設置している。
カーボン系試料を封入する反応器自体はマイクロ波の照射を受ける部分を石英管で構成し、それ以外を工作可能なガラス管と耐熱チューブで密閉構造を持つものとした。反応時には燃料となるメタン以外の混入を避けるため反応器を一旦、真空にし、そこにメタンを吹き込んで一定圧を保ちながらマイクロ波照射で反応させる構造にした。
この反応器では触媒となるカーボン系試料として数グラム程度の活性炭を石英管に固定し、マイクロ波強度が最も大きくなる導波管内に設置し加熱したところ数分程度で活性炭部分のみが約800℃程度まで加熱されることがわかった。反応中、反応後の反応器の気体成分をガスクロマトグラフで分析したところ、メタンの分解によるものと思われる水素の生成が確認できた。
しかし上記のように反応器内に固定した活性炭で、同様の反応を複数回行わせるとメタンから水素への転化率が減少することもわかった。これは活性炭の実反応面積が関係していると思われるが今後の検討課題でもある。また、この反応器は反応前に吹き込んだ気体が自然対流を起こすことを想定して設計したため、その点の反応表面の低さが指摘される。これも次年度の改良課題である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

マイクロ波照射装置としては以前から他の反応等に試用していたものを流用することができたため、全体の装置設計面では大いに時間短縮をすることができた。
しかし燃料気体であるメタンのみを密閉封入する反応器自体の設計と製作に時間がかかった。最終的には年度内の目標である反応器の試作と、反応の確認をすることができた点では当初目標を概ね達成できたと考えている。

Strategy for Future Research Activity

「9.研究実績の概要」にも述べたように、実験室レベルで運用可能な反応器については概ね完成したと考えているが、反応気体の循環と温度の測定(評価)に改良すべき点があると考えている。
反応気体の循環には気体移送用のポンプと流量計を設置し、また温度(特にカーボン系試料封入部)の評価には非接触温度計(放射温度計)を使うことで、より定量性の高い、また反応効率の良い反応器の完成を目指す。
24年度は反応器の試作と反応の確認が研究の主目的であったため、25年度は24年度の結果を踏まえ、反応器の改良等(温度計測の精度向上、燃料気体の循環改良を含む)に繰り越された予算を使用する予定である。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

今までの研究内容を学会等で発表するが、同時に反応器の改良のための気体循環ポンプと放射温度計の設置を予定している。
25年度の研究費使用目的として具体的な内容は、24年度は反応器内温度を金属シース入りの熱電対で評価していたが、この方法は電磁場内の温度評価法として必ずしも確立されていない可能性もあり、より客観性の高い評価手法を併用するため容器外からの放射温度で反応温度を測定する必要があると考えている。
また反応容器内の気体の循環は解決すべき重要な課題であることがわかったため、気体循環ポンプを導入予定である。
このための費用を放射温度計に40万円、気体循環ポンプに10万円を見込んでいる。また学会発表等に10万円を予定している。

  • Research Products

    (1 results)

All 2012

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 桑に含有する薬理活性成分の抽出に及ぼすマイクロ波照射の影響2012

    • Author(s)
      森岳志、中西弘充、滝沢辰洋、藤松仁
    • Organizer
      第6回日本電磁波エネルギー応用学会シンポジウム
    • Place of Presentation
      京都大学
    • Year and Date
      20121004-20121005

URL: 

Published: 2014-07-24  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi