2013 Fiscal Year Annual Research Report
化合物半導体単結晶基板の作製と高効率太陽電池の開発
Project/Area Number |
24656582
|
Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
吉野 賢二 宮崎大学, 工学部, 准教授 (80284826)
|
Keywords | 単結晶基板 / 太陽電池 / 化合物半導体 |
Research Abstract |
高効率太陽電池として最も期待されているCuInGaSe2(CIGS)太陽電池は、現在低コスト化を目指す動きは活発だが、高効率化を目指す動きは鈍い。そこで本提案研究では、高効率太陽電池の作製を目指すために、欠陥密度の小さい単結晶基板を作製する技術を開発することである。高効率化だけでなく、従来の薄膜プロセスより、工程数が少なく出来るため低コスト化が期待できる。 本研究において、大型CIGS単結晶を作製するために、移動ヒーター(THM)法を用いて、融点以下の低温で溶媒を利用した固相反応を利用する。THM法を用いる理由として、融点以上でカルコパイライト相と異相が混在するため、融点からの成長に適しておらず、融点以下で溶媒から析出成長させるTHM法が適しているからである。縦型の3ゾーンの電気炉であり、急激な温度勾配を備えていることが特徴である。急激な温度勾配を利用して、溶媒が拡散しやすくしている。 電気炉の温度勾配(特に横方向)の制御を行うことにより。直径16 mm (長さ40 mm)の単結晶の作製に成功した。ロッキングカーブ(112面)100 arcsec、キャリア移動度500 以上が得られ、高品質な単結晶であった。縦方向の組成分布も均一であったが、セレンが少ない結果となり、セレン空孔がドナーとして起因しており、N型伝導を示したと考えられる。
|
Research Products
(2 results)