2013 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子コピー数変異の野外集団解析による新たな疾病生態学の開拓
Project/Area Number |
24657011
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
河田 雅圭 東北大学, 生命科学研究科, 教授 (90204734)
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Keywords | 疾病生態学 / 抗菌ペプチド / 遺伝子コピー数変異 |
Research Abstract |
Temporin 1 遺伝 子は、抗菌ペプチドをコードする領域とプレプロ領域からなる。これまで、 知られている抗菌ペプチド配列からプライマーを設計し て、配列決定を試みたが、遺伝領域が複 雑に重複しているために、増幅された領域の DNA 上の位置関係や遺伝子座関係を調べるのは 困難であった。そこで、抗菌ペプチド遺伝子を含む広い領域の DNA 配列を決定する必要がある。そのために、ヤマアカガエルのフォ スミドライブラリーを作製作成した。二次スクリーニングにより任意の3つのクロ ーンを選択することができた。ヤマアカガエル(Rana ornativentris)におけるtemporin1遺伝子についてフォスミドライブラリを作製し3つの陽性フォスミドクローンを取得した。temporin1遺伝子コピー領域のゲノム構造を明らかにするために一つの陽性クローンについて重点的にシーケンス、アセンブリを行った。temporin1遺伝子のシグナル配列、ペプチド配列を含む複数のコンティグが得られた(最大長4752bp)。得られたコンティグのtemporin1遺伝子配列中にはギャップ、インサートを含むものがあり、このことはフォスミドベクター中に複数のtemporin1遺伝子が存在していることを示唆している。複数回独立に行ったアセンブルのすべてのうち、最も長いコンティグは約33kbpであり、このコンティグにはtemporin1遺伝子を含む抗菌ペプチド遺伝子は含まれていないことがわかった。フォスミドのインサート長が40kbpであることを考えると、インサートの多くの領域はtemporin1遺伝子以外の配列で構成されていることが考えられる。これらのことからtemporinの配列は40kbpの中でタンデムに重複しているのではないことが推測された。
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Research Products
(2 results)