2012 Fiscal Year Research-status Report
シロイヌナズナ全ゲノム相関解析のハイスループット化のための試験的研究
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24657029
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
山本 義治 岐阜大学, 応用生物科学部, 准教授 (50301784)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | GWAS / 環境ストレス / 集団遺伝 / ナチュラルバリエーション / 植物 / 光合成 |
Research Abstract |
今年度はシロイヌナズナのナチュラルバリエーション(ヨーロッパ系統)のゲノム配列が公開されている80系統についてラフな表現型解析及びゲノム多型情報の整備を行った。 表現型解析については、強光ストレス、低温ストレス、そして強光+低温の複合ストレスを与えた際の光阻害(Fv/Fm)並びにNPQの発達について計測した。複合ストレス投与により深刻なダメージが見られること、系統によりストレス耐性に有意差が見られること、が確認できた。 80系統の公開されているゲノム配列(Cao et al, 2010)をもとにSNP情報を抽出したところ、1.472MのSNPが得られた。これらをすべて全ゲノム相関解析(GWAS)のマッピングソフトであるTASSELに取り込ませることができた。また、80系統の遺伝的近縁度を0.1472MのSNP情報を用いて決定し、GWAS解析の補正に用いた。 以上の表現型データ及びSNP情報を組合せて相関解析を行い、表現型と相関のあるハプロブロックを検出することができた。 また、GWASスコアを様々なゲノム情報と共に表示するためにGBrowseへスコアを取込み、ウェブブラウザにより表示させるという作業を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
外部データの取込みと解析のための情報環境の整備は問題なく行えた。 表現型の計測はアッセイ系の確立にやや時間を要したが、概ね順調に進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
研究遂行中に、解析すべき表現型を多面的に進めることがマッピングされた遺伝子座の解釈に有効であることが認識されたため今後はそのように研究を進める。 GWASの計算方法を改良してもハプロブロックの検出を超えたマッピング精度は出せないということで現在のところ研究代表者は納得しつつある。従って、計算方法の改良による原因SNPのワンステップ同定は研究目標からは外すことにした。 一方で、多数のマッピング結果を比較することが必要となったため、GBrowseによるGWASデータのパラレル表示を新たに研究目標に加えることにした。これにより様々なゲノムアノテーション情報も参照できるので、GWAS解析に関わる作業をある程度簡便化することができる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
ナチュラルバリエーションの表現型解析 GWASデータのGBrowseへの取込みと表示
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Identification of cis-acting promoter elements in cold- and dehydration-induced transcriptional pathways in Arabidopsis, rice and soybean2012
Author(s)
Maruyama K, Todaka D, Mizoi J, Yoshida T, Kidokoro S, Matsukura S, Takasaki H, Sakurai T, Yamamoto YY, Yoshikawa K, Kojima M, Sakakibara H, Shinozaki K, Yamaguchi-Shinozaki K
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Journal Title
DNA Res
Volume: 19
Pages: 37-49
DOI
Peer Reviewed
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