2013 Fiscal Year Annual Research Report
シグナル伝達及び光合成の時空間イメージングによる葉緑体の個性についての研究
Project/Area Number |
24657036
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Research Institution | Kyoto Prefectural University |
Principal Investigator |
椎名 隆 京都府立大学, 生命環境科学研究科(系), 教授 (10206039)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
熊崎 茂一 京都大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (40293401)
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Keywords | 葉緑体 / Ca2+ / ストロミュール / 蛍光寿命顕微鏡 |
Research Abstract |
本研究では、組織別,あるいは個々の葉緑体機能の違いを解析することを目的としている。葉緑体は独自のCa2+シグナルをもち、ROSやNOシグナルの生成期間でもある。また、ストロミュールと呼ばれるチューブ構造を介して,葉緑体間のコミュニケーションもあると考えられている。今年度の研究で明らかにしたのは以下の点である。 (1)葉肉細胞、表皮細胞、孔辺細胞には,それぞれ異なった昨日や形態の葉緑体が存在しているが,その具体的な違いに関する研究は少ない。昨年度、サリチル酸輸送体と考えられているMATEタイプ輸送体EDS5が表皮細胞の葉緑体で特異的に発現していることを見いだした。本年度、その表皮細胞特異的な蓄積が遺伝子発現レベルで制御されている可能性を検証するために、葉肉細胞と表皮細胞を分離して分析する手法の開発を進めた。さらに、蛍光寿命顕微鏡を使い、葉の各組織におけるクロロフィル蛍光寿命を測定したところ、葉肉細胞、表皮細胞、孔辺細胞で異なった蛍光寿命が観察された。また、免疫応答遺伝子発現の制御に光合成の電子移動活性が関与することを明らかにしており、交合整形の違いが,免疫応答における組織ごとの葉緑体の役割の違いと関係している可能性が考えられた。 (2)既に葉の葉緑体でストレス特異的なCa2+シグナルが生じることを明らかにしている。今回、根の色素体においても、塩ストレスや浸透圧ストレスに応答してCa2+シグナルが生じること,その発生に細胞外からのCa2+流入が必要であることを明らかにした。 (2)葉緑体間コミュニケーションに関係している可能性のあるストロミュールがストレス条件化で,どのように制御されているかを解析した。その結果、植物ホルモンABAによるストロミュール誘導にCa2+シグナリングが重要な役割を果たしていることを明らかにした。
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Research Products
(17 results)
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[Presentation] unctional Characterization of Mitochondrial Mechanosensitive Channel MSL1 in Arabidopsis thaliana.2013
Author(s)
Yomogihara, S., Harada, N., Asakura, C., Yamaguchi, S., Ichikawa, M., Furuichi, T., Shiina, T.
Organizer
第24回国際シロイヌナズナ研究会議
Place of Presentation
シドニー オーストラリア
Year and Date
20130624-20130628
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