2013 Fiscal Year Annual Research Report
高分子量蛋白質の新規NMR構造解析法の開発とフロリゲン受容体への応用
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24657074
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
児嶋 長次郎 大阪大学, たんぱく質研究所, 准教授 (50333563)
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Keywords | NMR / 構造生物学 / フロリゲン |
Research Abstract |
平成25年度は平成24年度に引続き技術開発とフロリゲン受容体の構造解析に関する、(1)高感度13C直接観測法の開発、(2)13C帰属法、13Cの核間距離情報取得法、構造計算法の開発、(3)フロリゲン受容体の構造解析を進め、(4)抑制型フロリゲン受容体複合体の立体構造解析を可能にする手法の開発に取り組んだ。 (4)抑制型フロリゲン受容体複合体の立体構造解析のための手法開発:分子量10万の抑制型フロリゲン受容体複合体の構造決定は機能解析に必須である。そこで、まず抑制型フロリゲン受容体複合体の構成因子(抑制型フロリゲン、受容体、転写因子)のNMR測定を行い、抑制型フロリゲンと転写因子で良好な 1H-15N HSQC スペクトルが得られた。これらについては、溶液NMRの常法によって構造解析に取り組んだ。受容体については重水素化することで、良好な1H-15N TROSY HSQC スペクトルが得られたため、TROSY 法をベースとした帰属のための三重共鳴実験を行った。また、構成因子を個別に安定同位体標識し、複合体形成による立体構造変化とNMR滴定実験による結合部位の決定を進めた。その結果、受容体における活性型フロリゲンと抑制型フロリゲンの結合部位が同じであること、結合が競合することなどが明らかとなった。
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