2013 Fiscal Year Annual Research Report
栄養状態に応答するmiRNAと時計遺伝子の発現振動相互作用の解析
Project/Area Number |
24657081
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
堅田 利明 東京大学, 薬学研究科(研究院), 教授 (10088859)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福山 征光 東京大学, 薬学研究科(研究院), 助教 (20422389)
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Keywords | シグナル伝達 / microRNA / 栄養応答 / 時計遺伝子 |
Research Abstract |
miR-17-92クラスターは、ポリシストロニックに転写される6つのmicroRNA (miRNA) からなり、腫瘍形成に関与することが知られているが、クラスター内の個々のmiRNAの詳細な生理機能や介在するシグナル伝達経路は不明である。申請者らは、近年その中のmiRNAの一つであるmiR-92の線虫オルソログmiR-235を解析し、miR-25ファミリーが時計遺伝子の発現を制御する可能性を見出した。本挑戦的萌芽研究では、線虫と哺乳動物の培養細胞を用いて、この仮説の普遍性を検証し、栄養感知―miRNA生合成―時計遺伝子発現振動のシグナル伝達経路に介在する分子基盤の解明を目指して、以下の知見を得た。 まず、幼生発生初期においてperiodオルソログであるlin-42の機能減弱型変異体では、野生型と比較してmiR-235の発現が亢進していることを見いだした。次に、mir-235の欠失変異がlin-42機能減弱型変異体の表皮幹細胞における最終分化のタイミングの前倒しという表現型を顕著に抑制することを見出した。したがって、miR-235がlin-42の発現を負に制御するというこれまでの知見に加えて、同様にlin-42もmiR-235の発現を負に制御する可能性が示唆された。また、時計遺伝子群の発現周期を同調させることが知られているdexamethasoneでNIH3T3細胞を処理し、miR-25ファミリーに属するmiR-25、miR-92、miR-363、miR-367の発現量の経時変化をリアルタイムRT-PCRで調べた。4つのmiRNAのうちmiR-25とmiR-92の発現を検出することができたが、明瞭な振動パターンを示さなかった。今後は、miR-363やmiR-367を発現する細胞株や臓器を同定し、時計遺伝子との関連を精査する必要がある。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] Active transport and diffusion barriers restrict Joubert Syndrome-associated ARL13B/ARL-13 to an Inv-like ciliary membrane subdomain.2013
Author(s)
Cevik S, Sanders AA, Van Wijk E, Boldt K, Clarke L, van Reeuwijk J, Hori Y, Horn N, Hetterschijt L, Wdowicz A, Mullins A, Kida K, Kaplan OI, van Beersum SE, Man Wu K, Letteboer SJ, Mans DA, Katada T, Kontani K, Ueffing M, Roepman R, Kremer H, Blacque OE.
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Journal Title
PLoS Genet.
Volume: 9
Pages: -
DOI
Peer Reviewed
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