2013 Fiscal Year Annual Research Report
オートファジー活性の定量化を可能にするTRAP法の開発
Project/Area Number |
24657089
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
野田 健司 大阪大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (00290908)
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Keywords | オートファジー |
Research Abstract |
オートファジーは大規模な分解過程であり、栄養飢餓時における栄養補給の役割に加えて、数々の生理現象の制御に関与することが明らかになりつつあり、その制御機構の解明は極めて重要なポイントと目されている。オートファジーは様々な程度でその活性が誘導され制御されており、いつどの程度誘導されているかを知ることはその制御機構を知るために極めて重要である。オートファジーの分子機構の理解は、酵母細胞での解析を端緒に、その他哺乳類をはじめとする高等生物へと展開してきた歴史がある。我々は酵母細胞でALPアッセイと名付けたオートファジーの活性測定法を以前考案しており、それが酵母オートファジー制御機構の理解におおいに貢献してきた。しかし哺乳類細胞ではこれに相当するようなオートファジー活性を定量的に解析する手法が存在しなかった。本研究では酸性ホスファターゼを酵母のアルカリ性ホスファターゼの代替に、哺乳類細胞細胞質に発現させることで哺乳類オートファジー活性定量法の確立を目指した。様々なコンストラクトや培養条件などを検討したが、期間内に当初期待していたオートファジー活性の測定可能な条件を見出すことに至らなかった。一方において全く別のアプローチにより、哺乳類オートファジー活性の定量化に成功した。さらに酵母ALP法を大規模に展開する方法の開発にも成功し、今後の哺乳類オートファジー制御機構の解析に大いに資することが期待される。
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