2013 Fiscal Year Annual Research Report
アキシコンレンズを用いた完全ラットトップレーザーの作成
Project/Area Number |
24657098
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
石島 秋彦 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (80301216)
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Keywords | アキシコン |
Research Abstract |
1分子イメージング技術の発達により,さまざまな生体分子の動態を1分子レベルで観察できるようになってきた.しかし,生命現象を深く理解するためには,定量的な情報を得ることが必須となる.今までにも,蛍光強度からの分子数の見積もりなどが行われてきているが,一般的なレーザーはガウス型強度プロファイルを持っているため,強度ムラが生じる.レーザーの特長を生かしたままフラットトップ型が達成できれば,イメージング技術の定量解析に大きく貢献できることはもちろん,加工技術などにも応用可能となる.2枚のアキシコンレンズを組み合わせることにより,完全なるフラットトップ化したレーザー照射系の構築を試みる.フラットトップ化した照明系を用いることにより,1分子イメージングなどの蛍光観察において,定量的な評価を行うことが可能となり,さらなる生命現象の理解が深まることが期待できる. 期間中に,基礎的な光学系の設計,光強度プロファイルの確認などを行った.その結果,ある程度,期待された結果を得ることができたが,様々な問題点も明らかになった.第一は二つのアキシコンレンズのジオメトリの精度の問題である.二つのアキシコンレンズを対面させて光学系を作るわけであるが,その中心線の精度,傾きが光強度プロファイルに大きく影響することがわかった.現時点での光学部品の精度ではなかなか安定した光学系を作成することが困難であった.さらに,レーザー自体の強度プロファイル,ビーム系の精度も大きく影響した.これらの点をいかに安定して,簡易に設計するかが今後の課題である.
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