• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2013 Fiscal Year Annual Research Report

ベロ毒素によって損傷したリボソームを検知し分解する新規機構の解明

Research Project

Project/Area Number 24657117
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

北畠 真  京都大学, ウイルス研究所, 助教 (10321754)

Keywordsリボソーム / 品質管理 / RNA
Research Abstract

本研究では、出芽酵母の25S rRNAにおいて、サルシン・リシン・ループ(SRL)領域に変異を導入し、ベロ毒素等による損傷を受けた機能不全リボソームを模擬し、細胞内での安定性を追跡した。酵母RNAポリメラーゼI変異株のレスキュー系を用いたアッセイでは、SRL領域の塩基はどれを変化させた場合にもリボソームの機能を大きく毀損し、変異25S rRNAは細胞内で迅速に分解されることが分かった。
いくつかの変異25S rRNAについて実験を行い、60S粒子に取り込まれた後に分解される変異体をひとつ、選び出した。この変異体を用いて、出芽酵母の遺伝子破壊株コレクション5000株をスクリーニングし、この変異体の分解に必要とされる因子を同定した。その結果、これまでに活性中心ペプチジルトランスフェラーゼ反応中心に変異をもつ機能不全25S rRNAを分解するために必要だと考えられてきたMms1をはじめ、複数の因子が、SRL領域の変異にも関与していることがあきらかになった。以上の結果はリボソームの品質管理機構が、単純なリボソーム中での変異の位置を認識して行われるものではなく、なんらかの形で機能そのものを監視している、というあたらしい見方を提示している。
本研究では平行して、HeLa細胞にベロ毒素を投与する系での損傷28S rRNAの追跡を行った。qRT-PCRを用いた検出系を利用して定量することで、損傷した28S rRNAが、ゆるやかにではあるが、細胞内で減少していく、という事実を観察できた。今後この系に対して、Mms1のヒトホモログの因子をノックダウンするなどして、動物細胞での品質管理の全体像を解明したい。

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Presentation (2 results) (of which Invited: 1 results)

  • [Presentation] 「真核生物リボソームRNAの機能を検査し、不良品を分解する共通のメカニズム」

    • Author(s)
      北畠真
    • Organizer
      日本分子生物学会年会
    • Place of Presentation
      神戸
  • [Presentation] 「真核生物リボソームの品質管理」

    • Author(s)
      北畠真
    • Organizer
      2013年度国立遺伝学研究所研究会
「単細胞システムの細胞構築・運動・増殖機構の研究」
    • Place of Presentation
      遺伝学研究所講堂
    • Invited

URL: 

Published: 2015-05-28  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi