2012 Fiscal Year Research-status Report
核局在性の分泌性ペプチドと分泌性の転写因子の生物学的・進化的意義の解析
Project/Area Number |
24657147
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
平良 眞規 東京大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (60150083)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三井 優輔 基礎生物学研究所, 分子発生学研究部門, 助教 (70634129)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 転写因子 / 分泌性因子 |
Research Abstract |
転写因子を分泌させて細胞間隙での動態を解析するため、目的の転写因子をシグナルペプチド(SP)と蛍光蛋白質Venusの下流に融合させるためのプラスミドヴェクターとしてpCS107-SP-Venus-mTを構築した。そのヴェクターに、Xenopusのホメオドメイン転写因子Otx2を組み込み、Otx2のN末端側にシグナルペプチドと蛍光蛋白質Venusが融合したコンストラクト(SP-Venus-Xotx2)を作成し、mRNAを合成して、Xenopus胚の4細胞期の1つの割球の動物極側に顕微注入した。顕微注入された細胞のトレーサーとして赤色蛍光蛋白質mRFPのmRNAを共注入した。これによりmRFP発現細胞の周辺の細胞間隙にVenus-Otx2の蛍光が観察されることが期待される。しかしmRFPとVenusの蛍光が検出された細胞の周りの細胞間隙にはVenusの蛍光が検出されず、予期せぬ結果となった。原因としては、Venus-Otx2が細胞毒性を持つ可能性、Venus-Otx2が分泌していない可能性などが考えられた。そこで種々の実験条件を検討する必要性が生じた。 まず細胞外への分泌を確認するためにHAタグを付け、かつ単量体Venus(mVenus)を用い、さらにRNAポリメラーゼの転写終結配列を除いたシグナルペプチドSP5aを組み込んだ新しいヴェクターpCS107-SP5a-mVenus-mTを構築した。現在、種々の転写因子のDNA結合ドメインをこのヴェクターに組み込んでいるところである。並行して分泌性蛋白質を細胞内に発現させて、核への移行の有無を検討するためのコンストラクトを計画中である。 、
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
転写因子Otx2を細胞外に分泌させるコンストラクトを作成して実験したが、細胞外への分泌が確認されず、実験条件の検討が必要になったため。
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Strategy for Future Research Activity |
現在新しいヴェクターが完成したところであり、これからこのヴェクターを用いて、これまでの実験計画を遂行する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
物品費1,200,000円、旅費50,000円、謝金50,000円を予定している。
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