2014 Fiscal Year Annual Research Report
ファイロティピック段階における形態の個体差とロバスト性
Project/Area Number |
24657164
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
堀田 耕司 慶應義塾大学, 理工学部, 講師 (80407147)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | dwarf / scaling / tailbud / phylotype / 脊索動物 / 尾芽胚 / Giant larva / cell volume |
Outline of Annual Research Achievements |
器官形成期の形が進化的にどのように維持されているのか、そのために細胞のコアとなるプロセスを割り出し、”ファイロティピック段階とはなにか、形を維持させ、ロバスト性を保つために必要な細胞ごとの要因とはなにか”といった疑問に答えるべく研究を行った。これまでに、カタユウレイボヤの未受精卵の一部を切除した卵片から矮小化(Dwarf)胚を作出する系を確立している。前年度までの解析により、Dwarf尾芽胚の組織ごとの細胞数は野生型(WT)尾芽胚と比較し、減少する組織と一定である組織がある一方、個体全体における組織ごとの体積比率はWTとDwarf間で一定であることが明らかとなった(CDB meeting 2013)。このことから、卵サイズに応じて、組織ごとの細胞数を調節する一方で、体積配分を一定にする機構の存在が示唆された。最終年度では卵サイズ変化に伴う細胞・組織の体積配分がいつ・どのように決まるのかを3Dタイムラプスイメージングを行い調べた。組織の体積配分は組織の運命決定と同時に決まるのではないかと仮説を立てた。そこで組織の運命決定がなされる112細胞期Dwarf胚について個体全体に対する各組織の体積比をWT胚と比較したところ、動物極側の表皮の割合が増えていた。一方、植物極側の内胚葉の割合は減っていた。また、中胚葉性組織である筋肉、脊索、間充織の割合はほとんど変化しないことがわかった。すなわち、組織の体積配分は組織の運命決定と同時に決まるわけではないことが示唆された。さらにDwarf胚で見出した本機構の普遍性を確かめるため、人工的に未受精卵の体積を増加させたGiant胚の作出も試みた。最終的にGiant胚の作出には至らなかったものの、PEGとモールドを組み合わせた方法により、Giant卵を10%の収率で作り出すことができた。
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Research Products
(4 results)