2012 Fiscal Year Research-status Report
3つの骨格型に分類した日本人成人の顔面の軟組織厚および下顔面の形態の推定法の確立
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24657181
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
宇都野 創 東京女子医科大学, 医学部, 非常勤講師 (60367521)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 復顔法 |
Research Abstract |
研究の目的:本研究は身元不明の白骨死体の生前の顔貌を推定する法人類学的な手技である復顔法の精度をより高くするための研究である。従来復顔法にもちいられる顔面の軟組織厚のデーターベースは骨格型に分類されていない。しかしながら、ヒトの頭蓋の下顔面部は形態的に3型に分類が可能であり、筆者はその形態の差異を20~30代の日本人女性を対象に計測を行った際に、有意な差を観察した。より正確な復顔法をおこなう際には顔面の形態ごとのデータベースの必要性が示唆されていると考えられた。そこで日本人の男女の骨格系別の軟組織厚のデータベースの作成に着手した。 研究実施計画:より精度の高いデータベースを作成すべく、サンプル数を随時増加し、現在、サンプルとなっているX線写真のアセテートシート上へのトレース, 骨格型ごとの分類、および、顔面の軟組織厚の計測をおこなっており、このデータを随時コンピューターに入力している。随時サンプルを増加し、得られるデータをより精度の高いものにすべく努力している。そして、本補助金の助成を受けたことにより、サンプルのトレース、軟組織厚の計測といった、これまでの研究において多くの時間が費やさざる得なかった部分において、透写台とパワーラックスの導入によりより正確かつ迅速なトレースが可能になり、デジタルノギスの導入により、より正確な数値の記録が可能になった。これにより、従来の2~3倍の効率で研究の遂行ができている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
筆者は本助成金の採択の通知を受ける直前において前所属の大学を退職し、現在に至っている。このため助成金の移管や、本研究の対象がヒトであるため、2校にわたる倫理委員会のやりとりが必要であったために、その結果を待ってからの研究の開始であった。そのため物品の購入等においても時間が費やされたために、当初の研究計画からは遅れが生じているが、十分に遅れは取り戻せるものであると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究の推進方策としては前年度と同様に、サンプルとなっているX線写真のアセテートシート上へのトレース, 骨格型ごとの分類、および、顔面の軟組織厚の計測をおこない、このデータを随時コンピューターに入力というルーチンではあるが、さらにこれらのデータを解析し考察を開始する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度においては、画像の解析のためのソフトの購入、アセテートシートなどの消耗品の購入がよていされている。また研究の進行度合いによっては、学会発表を予定している。
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