2013 Fiscal Year Research-status Report
3つの骨格型に分類した日本人成人の顔面の軟組織厚および下顔面の形態の推定法の確立
Project/Area Number |
24657181
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
宇都野 創 東京女子医科大学, 医学部, 助教 (60367521)
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Keywords | 復顔法 / 法人類学 / 顔面軟組織厚 / 身元確認 |
Research Abstract |
研究の目的:身元不明の白骨死体が発見された場合、歯科所見などで身元が判明しない場合は頭蓋骨から生前の顔貌を推定する復顔法がおこなわれる。この方法は頭蓋骨の各所に平均的な皮膚の厚さの肉付けをおこない、顔貌を再現するものである。本研究は身元不明の頭蓋骨からの顔貌の推定を骨のみの所見から不完全な部分をなくし、正確、かつ確実に推定できる方法を確立しようとするものである。今回は今日まで軟組織厚のデータベースとしては分類がなされていなかった人間の顔貌を凸型、正常型、凹型の3種類に分類し、その軟組織厚の平均値を確立し、そして口唇の領域の形態を推定する方法を確立することを目的に研究をおこなう。 研究実施計画:2003年4月から2012年3月までの間に松本歯科大学歯科放射線科に通院した歯科矯正治療を希望した患者。および、上記期間中に松本歯科大学臨床実習において歯科放射線科において臨床実習をおこなった学生のセファロX線規格写真(診断および実習に使用するもので、本研究のみのために撮影されたものではない。松本歯科大学倫理委員会承認済み;第0171号)より顔面軟組織を計測し、性差および顔面の形態による差異を考察した。 平成25年度においては計測されたデータを解析し、日本人成人の顔面軟組織は下顔面部に性差が認められ、かつ女性においては顔貌の形態:凸型、正常型、凹型の3種類間で差異が認められた。これらの報告を学会発表(南アフリカ)および論文発表(Forensic Science International: 236: 109e1-109e6, 2014)した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の計画においては平成26年度に学会発表および、論文発表の予定であったがデータの解析等の進行が予定よりも早く進展したため。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究からさらに進展し、本研究に使用したX線写真を考察し、頭蓋骨のみの所見から鼻尖部の位置を推定する方法を確立すべく研究を遂行している。
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