2013 Fiscal Year Annual Research Report
ブリリアントブルー花色植物と新規レポーター遺伝子の開発
Project/Area Number |
24658006
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
草場 信 広島大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (20370653)
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Keywords | レポーター遺伝子 / 青色色素 |
Research Abstract |
放線菌Streptomyces lavendulaeのnon-ribosomal peptide synthetaseのひとつであるBPSAタンパク質は、グルタミンを基質とし単独で青色色素であるindigoidineを生産する。しかしながら、その活性化にはphosphopantethein transferase(PPTase: ホスホパンテテン転移酵素)による修飾(セリン基へのホスホパンテテン付加)が必要である。したがって、植物体でindigoidineを生産させるには放線菌のPPTase(SVP)遺伝子も同時に導入する必要がある。まず放線菌のBPSAとSVPをCaMV35Sプロモーターでドライブすることにより高発現させるコンストラクトを作成し、シロイヌナズナに形質転換した。しかし、幼苗、花ともに青色呈色は見られなかった。放線菌のゲノムは極端にGCリッチであり、コドン使用頻度に大きな偏りがあることから、シロイヌナズナではmRNAが発現してもタンパク質が効率的に翻訳されない可能性が考えられた。そこでコドンをシロイヌナズナの使用頻度に合わせて改変した人工遺伝子を作成した。まず、大腸菌にコドン使用頻度を改善した両遺伝子を導入したところ、大腸菌は青色呈色を示したことから、改変型BPSAとSVPは正常に機能することが示された。次に、この改変型遺伝子をCaMV35Sプロモーターでドライブしたキメラ遺伝子を植物体に形質転換した。しかしながら、幼苗の胚軸および花弁では青色呈色は確認されなかった。花弁特異的プロモーターを用いても同様であった。さらに、それぞれに葉緑体移行シグナルを付加し、葉緑体にターゲットされた形で発現させたが、やはり青色呈色は見られなかった。これらのタンパク質が植物体内で作用するには、コドン使用頻度の違い以外の要素の改善が必要と考えられた。
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