2014 Fiscal Year Annual Research Report
倒伏しないスイートソルガム栽培へのアプローチとしての節間長パターン解明
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24658015
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
後藤 雄佐 東北大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (80122919)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 聡 宮城大学, 食産業学部, 准教授 (00289729)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | スイートソルガム / 茎収量 / 茎形質 / 節間長パターン / 節間断面積パターン / 倒伏防止 |
Outline of Annual Research Achievements |
異なる播種期による節間長パターンと気象変動との関係を調べる実験では、それに、節間断面積パターンを加えて気象との関係を解析した。特に、生育初期について、適温内での高温状態が続くと、葉数増加速度が増し、節間長パターンと節間断面積パターンの関係がずれ、また、肥大成長がより進む傾向が見られた、これにより、茎体積が増え、収量が多くなる傾向のあることが明らかとなった。 施肥法の違いによる茎形状への影響の実験では、基肥量が多いと葉数増加速度が速まり、節間長パターンが高位節間方向にずれ、また、節間断面積が増えて増収となることがわかった。また、基肥量の少ない区に8葉展開完了期に追肥した場合、追肥後に葉数増加速度が速まり、より多くの基肥を施用した区と同等の収量を得ることが出来た。節間断面積パターンの類似性などから、第8葉展開完了期が肥培管理上重要な時期であることが推測できた。 また、研究の最終年であるところから、本研究で行った今までの結果を総括した。結論として、以下の点を導くことが出来た。(1)節間長パターンは、ソルガムの生長してきた過程を解析するのに有効で、葉数の増加過程のデータと併用することで、草丈やカラー高の増加過程を、ほぼ完璧に再現できた。(2)節間断面積パターンは、茎体積と密接な関係に有り、収量性に関して論ずるときに、節間長パターンと併用して用いることで、より詳しく説明できることが明らかとなった。(3)倒伏に対して効果があると考えられる基部節間の肥大は、生育の初期、第8葉展開完了時頃の追肥が有効と推察できた。(4)その、第8葉期の追肥による基部節間の肥大は、上位節間にまで影響を及ぼし、茎体積を増やし、収量を高める可能性が高いことも明らかとなった。
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Research Products
(3 results)