2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24658023
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
古谷 勝則 千葉大学, 園芸学研究科, 准教授 (10238694)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 清龍 岩手大学, 農学部, 准教授 (50323473)
櫻庭 晶子 筑波技術大学, 産業技術学部, 准教授 (10215692)
國井 洋一 東京農業大学, 地域環境科学部, 准教授 (10459711)
小林 昭裕 専修大学, 経済学部, 教授 (60170304)
上田 裕文 札幌市立大学, デザイン学部, 講師 (30552343)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 体験 / 利用 / 変遷 / 緑地 / 自然 / 都市 / 中国 / インドネシア |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、生態系サービスの一つである文化的サービスに着目し、自然体験からみる都市域の緑地の利用と変遷を明らかにすることを目的とした。当初、日本のみで調査を予定していたが、本研究の研究テーマに関心を持った海外大学との共同研究や、指導学生の留学などに伴い海外調査が可能となり、日本以外にも調査範囲を広げた。日本以外に、中国、インドネシアなどでも調査を行った。 まず、緑地の変遷の研究として,日本では埼玉県荒川低地の変遷を地形と旧河道との関係で分析した。札幌市では中島公園と大通公園などの大規模公園の成立過程と変遷を研究した。インドネシアでは伝統的広場であるAlun-Alunの空間構成変化を研究した。これらの成果から、河川、公園、広場について、緑地の変遷を事例調査することができた。 次に、緑地の利用の研究では,中国西寧市における都市住民の身近な自然体験と緑地変遷を調査した。さらに、自然体験の対象となる緑地(風景)への評価を、千葉大学の学生とインドネシアのボゴール農科大学との学生間で比較した。この調査では、フォトモンタージュした写真とオリジナル写真の比較などの手法を使用した。インドネシアの伝統的広場Alun-Alunについては、ボゴール農科大学生を対象に空間利用の変化を調査した。さらに、これら緑地の利用には、実際に緑地保全活動に参加して利用する自然体験もあると考え、ボゴール農科大学の学生を対象とした調査を行った。これらの成果から、中国西寧市の市民、インドネシア・ボゴール農科大学の学生、千葉大学の学生の緑地利用に対する意識を明らかにできた。 主に都市域の緑地を対象として利用と変遷を事例調査から明らかにした。その結果、自然体験の内容が、広範であることが明らかになった。また、経済発展のさなかにある中国やインドネシアでは、緑地の変遷と自然体験の変化を感じていることが明らかになった。
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