2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24658053
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
早川 洋一 佐賀大学, 農学部, 教授 (50164926)
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Keywords | 寄生蜂 / 宿主昆虫 / ショウジョウバエ / 殺虫成分 / 毒液 / 側輸卵管成分 / 解毒成分 |
Research Abstract |
内部寄生蜂による寄生は複数の生理現象の絶妙なバランスの上に成立すると言える。寄生蜂Asobara japonicaは、寄生の際、宿主ショウジョウバエ幼虫にまず殺虫活性を持つ毒液を、そして、その直後に解毒作用を示す側輸卵管成分を注入する。 昨年度までの研究によって、宿主に対して殺虫活性を示す毒液成分は宿主の体液性免疫には影響を及ぼさないものの、宿主の血球に対して致命的な影響を示し細胞性免疫機能を破壊する可能性を示唆した。今年度はこの可能性を実質的に証明し、さらに、この毒液による宿主ショウジョウバエ幼虫の細胞性免疫への致命的影響に対して、側輸卵管成分は全く作用しないことを明らかにした。すなわち、寄生成立後の宿主幼虫体腔内では、血球の免疫作用は失われていることが示唆されたことになり、これにより、寄生蜂卵および孵化後の幼虫は血球による攻撃を免れるものと解釈できる。 毒液は宿主の血球に対する致命的影響の他に、体液中のキモトリプシン様プロテアーゼ活性の上昇を誘起する。このプロテアーゼの活性化は毒液の宿主に対する殺虫活性と密接な関係があるものと予想しているが、このプロテアーゼ活性化が側輸卵管成分によって顕著に阻害されることを発見した。こうした毒液による体液プロテアーゼ活性化阻害、さらに、殺虫活性中和活性を示す成分は熱(100度,5分間)に不安定な少なくとも分子量10kDa以上のタンパク質であることを確認した。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Immunoevasive protein (IEP)-containing surface layer covering polydnavirus particles is essential for viral infection.2014
Author(s)
Furihata, S., Tanaka, K., Ryuda, M., Ochiai, M., Matsumoto, H., Csikos, G. and Hayakawa, Y.
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Journal Title
J. Invertebr. Pathol.
Volume: 115
Pages: 26-32
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Gain of long tonic immobility behavioral trait causes the red flour beetle to reduce anti-stress capacity.2014
Author(s)
Kiyotake, H., Matsumoto, H., Nakayama, S., Sakai, M., Miyatake, T., Ryuda, M. and Hayakawa, Y.
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Journal Title
J. Insect Physiol.
Volume: 60
Pages: 92-97
DOI
Peer Reviewed
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