• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2013 Fiscal Year Research-status Report

微生物捕食の嗜好性及び貪食作用の分子機構の解明とその応用研究

Research Project

Project/Area Number 24658072
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

足立 博之  東京大学, 農学生命科学研究科, 准教授 (00211699)

Keywords微生物 / 細胞性粘菌 / 貪食作用
Research Abstract

本研究の目的は、真核モデル微生物である細胞性粘菌を用いて、貪食作用の分子機構および嗜好性の解明とそれに基づいて貪食作用を対象も含めて人為的にコントロールした細胞性粘菌を作出することである。昨年度は、寒天二員培養でクリアゾーンができない既知大腸菌変異株から細胞性粘菌の餌にならない原因遺伝子候補を複数同定し(実施計画1)、大腸菌の網羅的欠損変異株コレクションを用いた餌にならない変異の網羅的同定(実施計画2)の条件決定のための予備実験を行い、多様な細菌株ストックを用いた餌になる細菌株の同定(実施計画3)を1種のみについてだが行い、貪食作用に関わる細胞性粘菌側の遺伝子の同定(実施計画4関連)を1遺伝子について行った。そこで今年度は、本研究の中心である実施計画2の1次検索を決定した条件で全5000株について行ったところ、予備実験と異なり粘菌の貪食が低すぎ全く結果が出なかった。その後、部分ライブラリで再現性を確認しながら検討した結果、再現性良く貪食が高い培養条件を見いだした。ただし、再現性の確認が十分でないので、さらに検討することが好ましい。また、画像取得用スキャナの処理速度が遅く大量検索には実質上使えないことも判明したので、条件に合うスキャナを選定した。ここまでで本年度が終了したので、本研究は本年度終了予定だったが、予算を繰越し、来年度に、貪食が高い培養条件の更なる検討と予備実験の上スキャナを決定、新調したうえで、再1次検索、2次検索、粘菌変異株と組合せた解析を行い、完遂していない実施計画3、4及び未実施の実施計画5、6を実施し、結果を学会で発表する予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

研究実績の概要に記した通り、本研究の中心である実施計画2の1次検索を前年度に決定した条件で全5000株について行ったところ、粘菌の貪食が低すぎ全く結果が出なかった。また、画像取得用スキャナの処理速度が遅く大量検索には実質上使えないことも判明した。本年度の残りの時間は、主としてこの2点についての条件再検討で終了してしまったので、本年度終了予定を延長させて頂いた。従って、残念ながら本研究は遅れていると言わざるを得ない。

Strategy for Future Research Activity

延長させて頂いたので、来年度中に残された課題を完遂しなければならない。実施計画の概要に記した通り、実施計画2について生じた2つの問題点の条件検討はほぼ終了しており、これを年度の早い時期に完了させて実施計画2を完遂させ、残りの時間で、完遂していない実施計画3、4を完遂させる。未実施の実施計画5、6については、挑戦的色彩が濃く当初の通りの内容では完遂できない可能性が高いので、実施計画5の細胞性粘菌遺伝子の網羅的スクリーニングは、その時点で予想される特定の遺伝子の破壊株の作製と解析に縮小して実施し、実施計画6の出芽酵母を補食する細胞性粘菌の作出については、候補遺伝子の単独変異株の作製と表現型解析にまで縮小して実施する。得られた成果は、年度末に開催される農芸化学会にて発表し、それまでに原著論文を投稿する方針で進める。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

実施計画2の1次検索を前年度に決定した条件で全5000株について行ったところ、粘菌の貪食が低すぎ全く結果が出なかった。また、画像取得用スキャナの処理速度が遅く大量検索には実質上使えないことも判明した。本年度の残りの時間は、主としてこの2点についての条件再検討で終了してしまったので、実施計画2、3、4が完遂せず、5、6が未実施に終ったため。
まず、本年度の実施計画2の大腸菌の網羅的欠損変異株コレクションを用いた餌にならない変異の網羅的同定の再実験のために、新たに選定したイメージスキャナの購入及び網羅的スクリーニングを最低2回行うための大量の使い捨てプラスチック器具、培地等の消耗品の購入に使用する。次に、残りが持ち越された実施計画3の、多様な細菌株ストックを用いた餌になる細菌株の同定のための菌株ストックの購入に使用する。さらに、成果を発表するためには、最新パソコン画像処理ソフトの購入、学会発表のための旅費、論文発表の投稿料、掲載料等に使用する。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 細胞性粘菌のGflBは増殖期アメーバ細胞の仮足形成を制御する

    • Author(s)
      稲葉弘哲
    • Organizer
      第65回日本細胞生物学会大会
    • Place of Presentation
      ウインク愛知(愛知県)

URL: 

Published: 2015-05-28  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi