2013 Fiscal Year Annual Research Report
反芻動物由来食品中のトランス脂肪酸低減に向けた嫌気性微生物脂質代謝の解析と応用
Project/Area Number |
24658079
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小川 順 京都大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (70281102)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安藤 晃規 京都大学, 学内共同利用施設等, 助教 (10537765)
岸野 重信 京都大学, (連合)農学研究科(研究院), 助教 (40432348)
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Keywords | トランス脂肪酸 / 嫌気性細菌 / 飽和化 / 反芻動物 / FAD / NADH / レシチン / リン脂質 |
Research Abstract |
牛、羊などの反芻動物の反芻胃に存在する嫌気性細菌におけるトランス脂肪酸生成酵素として、脂肪酸飽和化反応の初発反応を触媒する水和脱水酵素(CLA-HY)を同定した。本酵素は、脱水反応により10-hydroxy-octadecanoic acid (HYB) からcis型不飽和脂肪酸のオレイン酸(OA)とtrans型不飽和脂肪酸であるtrans-10-octadecenoic acid(t10-18:1)を生成する。前年度、大腸菌無細胞抽出液(CFE)中に見いだしたCLA-HY触媒反応のcis/trans制御因子につき解析を行った結果、熱安定性の水溶性物質であることが示唆された。そこで候補化合物として補酵素類を検討した結果、FADとNADHの共存下において脱水活性ならびにcis体選択率が向上することを見いだした。次に、本活性化条件のもと、さらなるcis/trans制御因子の探索を行った。その結果、脂質画分を添加した時、脱水活性ならびにcis体選択率の上昇が確認できた。続いて、菌体代謝レベルでのcis/trans制御に与える脂質画分の影響を検討した。Lactobacillus plantarumの生育菌体を用いたHYB脱水反応において脂質画分が脱水活性ならびにcis/trans制御に与える影響を解析した結果、脱水活性ならびにcis体選択率の向上が観察された。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] Polyunsaturated fatty acid saturation by gut lactic acid bacteria affecting host lipid composition2013
Author(s)
Kishino, S., M. Takeuchi, S.B Park, A. Hirata, N. Kitamura, J. Kunisawa, H. Kiyono, R. Iwamoto, Y.Isobe, M. Arita, H. Arai, K. Ueda, J. Shima, S. Takahashi, K. Yokozeki, S. Shimizu, J. Ogawa
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Journal Title
Proc. Natl. Acad. Sci. USA
Volume: 110
Pages: 17808-17813
DOI
Peer Reviewed
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