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2012 Fiscal Year Research-status Report

トレハロース誘導抵抗性をモデルにした根部から地上部へのシグナル伝達機構の解明

Research Project

Project/Area Number 24658100
Research Institution独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構

Principal Investigator

今井 亮三  独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 北海道農業研究センター寒地作物研究領域, 上席研究員 (90291913)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2014-03-31
Keywordsイネ / トレハロース / 病害抵抗性 / ジャスモン酸
Research Abstract

根部のトレハロース処理により,葉で病害抵抗性が獲得されることから,トレハロース受容部位である根組織と,抵抗性発現部位である葉組織における抵抗性関連遺伝子の発現誘導機構を解析した.根部を5mMトレハロース処理後,根及び葉組織を経時的にサンプリングし,それぞれの組織においてトレハロース処理による防御関連遺伝子の誘導をリアルタイムPCRを用いて解析した.まず根組織においては,トレハロース処理後2時間でジャスモン酸合成遺伝子であるLOX及び AOS,の発現誘導が観察された.4時間で一旦ピークを迎えた後,24時間で再びピークを示した.両遺伝子の発現量の変化はパラレルであった. 防御応答の転写因子WRKY10, WRKY45, は異なった応答を示した.WRKY45はジャスモン酸生合成遺伝子の挙動との相関性が見られた.また,PRタンパク質遺伝子PBZ1,CHI-IIIについても発現がトレハロース処理により誘導されることが示された.葉部における発現についてであるが,全ての遺伝子において根部同様トレハロース処理による誘導が観察された.しかし,発現はパターンは大きく異なっており,根部における誘導から数時間から十数時間のタイムラグの後に誘導が観察された.また発現誘導率も,PBZ1以外は根部に比べて低くなっていた.これらの結果から,トレハロースシグナルを受容した根組織で,防御関連遺伝子の発現が誘導された後,情報伝達物質を介して葉茎でそれらの遺伝子の発現が誘導されると推定された.情報伝達物質に関してはジャスモン酸である可能性も考えられるが,葉部へのシグナル伝達に要する時間が比較的長いことから,その代謝物あるいは全く別の物質である可能性も考慮する必要がある.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

研究方針などに問題はないが,植物サンプルの調整に想定以上の時間がかかっている.

Strategy for Future Research Activity

トレハロース受容部における遺伝的,生理的応答の解明および抵抗性発現部位における遺伝的,生理的応答の解明については継続して遺伝子発現を中心に解析を続ける.シグナル分子の同定については,滲出物の解析を予定取り行う.

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

本研究課題の推進のため、次年度の研究費は、交付申請時の計画どおり使用する。なお、次年度使用額694,245円は、研究費を効率的に使用して発生した残額であり、次年度に請求する研究費と合わせて研究計画遂行のために使用する。

URL: 

Published: 2014-07-24  

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