2013 Fiscal Year Annual Research Report
新規タイトジャンクション阻害物質スクリーニング法の開発と薬剤探索
Project/Area Number |
24658107
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
臼井 健郎 筑波大学, 生命環境系, 准教授 (60281648)
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Keywords | タイトジャンクション / Claudin-1 / Claudin-4 / L細胞 / MDCK細胞 / Ca2+流入 / 可逆的TJ開口 |
Research Abstract |
タイトジャンクション(TJ)は、多細胞生物の上皮細胞層で、細胞同士をきつく接着する構造であり、外界とのしきりとして機能する一方、タンパク質製剤などのバイオ医薬品投与の障害となっている。このため、バイオ医薬品の投与は注射による侵襲的かつ高コストな投与法を余儀なくされている。しかしながらTJを一時的、かつ可逆的に緩めることが可能になれば、経皮・経肺・経粘膜といった、より侵襲性の低く、かつコストも抑えた薬剤投与が可能になると期待されている。本研究ではTJを一時的、かつ可逆的に緩める小分子化合つを探索する簡便なスクリーニング系の構築と化合物探索を行い、リード化合物となりうる化合物の取得を試みる。前年度は計画した3つのスクリーニング系のうち、二つの構築に成功した。そこで本年度は昨年度に構築した2つのスクリーニング系を利用し、薬剤探索を行った。 薬剤探索の化合物ライブラリーとして、研究室でこれまでに構築してきた化合物ライブラリー(約300化合物)、及び理研NPDepoから供与していただいた標準化合物ライブラリー、パイロットライブラリー(合計約450化合物)を用いた。Claudin-1安定発現細胞を用いたスクリーニング系では3化合物に活性が見られ、カルシウム濃度上昇を指標にしたスクリーニング系では別の4化合物に活性が見出された。そこでFD4を用いた透過性実験を行ったところ、1化合物に目的とした可逆的TJ開口パターンを示す活性があることが明らかとなった。
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Research Products
(3 results)