2013 Fiscal Year Annual Research Report
共生生物の多様性は大発生を回避させるか、助長するか?
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24658147
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Research Institution | Forestry and Forest Products Research Institute |
Principal Investigator |
岡部 貴美子 独立行政法人森林総合研究所, 森林昆虫研究領域, チーム長 (20353625)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
升屋 勇人 独立行政法人森林総合研究所, 東北支所, チーム長 (70391183)
神崎 菜摘 独立行政法人森林総合研究所, 森林微生物研究領域, 主任研究員 (70435585)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 生物多様性 / 生態系機能 / 個体群制御 / 共生生物 |
Outline of Annual Research Achievements |
リアルタイムPCRでカシノナガキクイムシ脱出個体から主要随伴菌であるR. quercivoraの検出を試みたところ、ほとんど検出されず、さらには高頻度で検出される場所と激害発生地域との関連は認められなかった。食糧となっている酵母類は微害地、激害地問わず検出された。このことから、随伴菌、共生菌と被害発生との関連性は低いと思われた。北米産養菌性キクイムシ試料から線虫検出を試みたところ、北米においてもアジア地域と同様に、Ruehmaphelenchus spp.、B. kiyoharai 近縁種が検出され、この系統群と養菌性キクイムシの便乗関係が北半球全域で見られるものであると考えられた。カシノナガキクイムシ被害地で採集された被害木からイトダニ科の一種を抽出し、カシノナガキクイムシ随伴菌と無関係のボトリチス菌、エノキタケ菌叢で飼育したところ、随伴菌でのみ発育が観察された。このことからこのダニは間接的にカシノナガキクイムシの天敵になると予想された。しかし、激害~未被害のいずれの枯死木からもこのダニは採集されなかった。
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Research Products
(4 results)