2013 Fiscal Year Annual Research Report
昆虫便乗性線虫による昆虫病原微生物デリバリーシステム
Project/Area Number |
24658150
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Research Institution | Forestry and Forest Products Research Institute |
Principal Investigator |
神崎 菜摘 独立行政法人森林総合研究所, 森林微生物研究領域, 主任研究員 (70435585)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前原 紀敏 独立行政法人森林総合研究所, 東北支所, 主任研究員 (20343808)
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Keywords | 生物防除 / 天敵微生物 / 昆虫嗜好性線虫 / 昆虫 |
Research Abstract |
本申請研究は、材内での移動能力の高い昆虫便乗線虫(昆虫に直接的な寄生性、病原性は持たず、移動分散手段としてのみ用いる線虫)をキャリアとして利用することにより、木材内部など、病原微生物の届きにくい環境に生息する害虫に安定的な効果を発揮できる生物防除手法の開発を目指し、同時に、微小動物による糸状菌類の胞子分散への寄与を明らかにすることを目指す。 初年度は計画に従い、マツノマダラカミキリノ保持線虫相の調査を行い、これらの中から本研究の目的にかなう線虫の選択を行った。この結果、マツノマダラカミキリは、マツノザイセンチュウをはじめ、ニセマツノザイセンチュウ、Contortylenchus genitalicola など、複数種(合計6種類)の線虫と何らかの相互関係を有していることを確認した。そして、これらの中では、昆虫便乗性自由生活性線虫の一種、Diplogasteroides sp. が利用可能であると考えられた。 この線虫に関しては、培養試験の結果、細菌食性自由生活性線虫の標準的な培養法である、大腸菌 OP50 株と NGM 培地を用いた培養法が適用可能であることを確認し、今後詳しい種の同定、もしくは記載を行う予定である。 また、次年度の実験に用いるマツノマダラカミキリ幼虫、および、昆虫病原菌株の準備を行った。さらに、Diplogasteroides sp. の培養株の確立を行った。これに加えて、当初予定していた病原菌株、Beauveria bassiana F263 株以外に高い殺虫活性を有する可能性のある Metarhizium sp. を野外より分離し、菌株の確立を行った。室内系での線虫の菌類運搬能力、及び、これによって伝搬される菌類の殺虫活性に関しては、材料の不足のため、一部のみを行うにとどまった。次年度以降に引き続き検討を行うこととした。
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Research Products
(3 results)
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[Presentation] Amensalistic relationship between Bursaphelenchus sp. and a Japanese native weevil, Niphades variegatus.2013
Author(s)
Tanaka, S.E., Tanaka, R., Akiba, M., Takeuchi, Y. & Kanzaki, N.
Organizer
Society of Nematologists 52nd Annual Meeting.
Place of Presentation
Hilton Knoxville, Knoxville, TN.
Year and Date
20130714-20130717