2013 Fiscal Year Annual Research Report
水産物由来カロテノイドの酵素的非対称解裂とその産物の生体調整機能発現作用機構
Project/Area Number |
24658184
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Research Institution | Shijonawate Gakuen University |
Principal Investigator |
平田 孝 四條畷学園大学, リハビリテーション学部, 教授 (40273495)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅原 達也 京都大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (70378818)
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Keywords | カロテノイド / 機能性成分 / 酵素分解 |
Research Abstract |
食品機能性成分として水産物由来カロテノイドが注目され、その生理機能と機能性発現メカニズムが精力的に研究されている。しかし、カロテノイド分子の直接の作用点については、まだ明らかになっていない。そこで、β-カロテン-9’, 10’-モノオキシゲナーゼ(CMO2)に注目し、CMO2によるカロテノイドの代謝産物が、各種核内レセプターを介して遺伝子発現に影響を与えるという仮説を立て、これを証明することを目的とした。 前年度、各種培養細胞におけるCMO2のmRNA発現量をRT-PCR法を用いて調べたところ、ヒト乳癌由来細胞株MDA-MB-231細胞など、いくつかのガン細胞において発現が確認できた。そこで今年度は、MDA-MB-231細胞をカロテノイド含有培地中で培養し、細胞内カロテノイド組成をLC-MSを用いて解析した。しかしながらCMO2による代謝産物は見出されず、MDA-MB-231細胞内ではCMO2はカロテノイドの開裂酵素としての機能を発現しない可能性が考えられた。 本研究では、水産物由来カロテノイドの代謝産物を得ることは難しく、カロテノイドの機能性発現に対するCMO2の寄与を調べるためには、RNAiの手法を用いたCMO2のノックダウン実験などを行う必要があると考えられる。
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