2012 Fiscal Year Research-status Report
オンライン制御泥土脱水・乾燥システムを利用した新土質・土壌材料の開発
Project/Area Number |
24658204
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
西村 伸一 岡山大学, 環境生命科学研究科, 教授 (30198501)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤澤 和謙 京都大学, (連合)農学研究科(研究院), 講師 (30510218)
村上 賢治 岡山大学, 環境生命科学研究科, 准教授 (40200266)
珠玖 隆行 岡山大学, 環境生命科学研究科, 助教 (70625053)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 底泥処理 / 泥土の脱水 / フィルタープレス / 泥土の乾燥 / 浸透圧密 / 吸引透気 / 栽培試験 / 土壌材料 |
Research Abstract |
第一に,泥土脱水のための,改良型フィルタープレス機の完成を目指した。本試験機は,従来の浸透圧密を基本としたフィルタープレス機に,吸引と透気の機構を加えたものである。圧密→吸引→透気という過程を繰り返すことにより,フィルターの目詰まりを緩和することができ,脱水の効率を上げることができる。平成24年度は,模型試験機を用い,フィルター材,圧密,吸引・透気時間および排水条件の設定について検討を行い,最も効率の良い脱水方法を確定した。 第二に,フィルタープレスから生成された脱水ケーキをさらに乾燥処理するシステムについて検討を行った。本システムは,生石灰の発熱を利用しており,反応後の石灰は,攪拌機を用いて脱水ケーキ(脱水された泥土)と混合して,固化材もしくは土壌改良材とすることとしている。 第三に,脱水ケーキの再利用を目指して,基本的な化学試験,物理試験,力学試験を実施した。EC, pH等の化学試験,さらに,全リン,全窒素量同定を行った。また,透水試験を実施した。これらの試験によって,泥土の物理・化学力学特性に関して,基本物性に関する知見を得た。本研究では,開発する乾燥システムを通した泥土が,どの程度効果を有するかを同定することを目的とした 第四に,脱水・乾燥した底泥を農地客土として再利用することを目指した栽培実験を実施した。平成24年度は,キュウリとコマツナの栽培を対象とし,泥土の処理温度が,作物の生長に与える影響について明らかにした.さらに,有効利用を進めるために,客土としての土壌改良を検討した。これらの作物について最適な施肥や配水条件を確定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画に挙げた4つの研究項目について,着手できており,機械制御の自動化を除けば概ね達成できているため.
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Strategy for Future Research Activity |
試験機の自動制御部分の開発を目指すとともに,脱水・乾燥試験を繰り返す。試験結果を検討し,乾燥脱水システム改良にフィードバックさせる.また,脱水・乾燥処理土の環境影響評価試験,脱水・乾燥処理土の締固め,固化および焼成実験を実施する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
試験機の自動制御化のための空圧サーボ装置や圧力センサー等の実験関連の物品を購入する.また,栽培実験のための農業資材の購入が必要である.成果発表や資料収集のために旅費を支出する必要があり,論文投稿料を要する.実験遂行のため,人件費(実験補助)を支出する予定である.
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