2012 Fiscal Year Research-status Report
感性指標と分光分析法を融合した食品の鮮度評価法の開発
Project/Area Number |
24658221
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
池羽田 晶文 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 食品総合研究所食品分析研究領域, 主任研究員 (40342745)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和田 有史 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 食品総合研究所食品機能研究領域, 主任研究員 (30366546)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 鮮度 / 画像統計 / 感性評価 / ハイパースペクトルイメージング / 近赤外 |
Research Abstract |
デジタルカメラ画像から抽出できる画像統計学的変化には輝度分布だけでなく、空間周波数成分もある。これらの変数と主観的な鮮度評価の関係を解析した。サンプルはイチゴとキャベツであった。イチゴは169時間、キャベツは32時間にわたって撮影した。参加者の画像の鮮度評価と、画像統計学的変化の関係を分析したところイチゴでは輝度分布の影響が強く、空間周波数の影響は弱かったが、キャベツでは空間周波数の効果も大きいことが明らかになった。また、魚の眼を画像サンプルとして複数個体の食材画像を用い、画像の輝度分布変数が鮮度判断に効果を持つかを検討した。3個体3時点の画像から眼の部分をトリミングした画像9枚を刺激として用い、一対比較法にて鮮度判断を行った。実験参加者はどちらがより新鮮に見えるかを二肢強制選択により判断した。この結果、異なる個体間の鮮度評価においても画像に含まれる輝度分布の変数が鮮度判断に効果を持つ可能性が示された。一方、不可視波長の画像情報について検討するため、近赤外ハイパースペクトルイメージング(HSI)装置のセットアップを行った。これは近赤外分光スペクトル情報を与えるため、成分の定性・定量分析が可能である。光源とカメラ、被写体である食品の配置や、近赤外光および紫外光を含めた不可視波長による測定のための最適なセッティングを検討した。デジタルカメラ画像測定と連携し、同一のキャベツをHSI装置によって測定し、スペクトルデータと水分の時間変化について回帰分析による評価を試みた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ハイパースペクトルイメージング装置のセンサ不調とその修理のため約半年の遅れが発生している。
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Strategy for Future Research Activity |
ハイパースペクトルイメージング装置を用いた研究について、遅延を解消するため実験をペースアップする。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本研究課題の推進のため、次年度の研究費は交付申請時の計画どおり使用する。なお、次年度使用額 43,470円は、研究費を効率的に使用して発生した残額であり、次年度に請求する研究費と合わせて研究計画遂行のために使用する。
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