2013 Fiscal Year Annual Research Report
感性指標と分光分析法を融合した食品の鮮度評価法の開発
Project/Area Number |
24658221
|
Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
池羽田 晶文 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 食品総合研究所 食品分析研究領域, 主任研究員 (40342745)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和田 有史 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 食品総合研究所 食品機能研究領域, 主任研究員 (30366546)
|
Keywords | 鮮度 / 画像統計 / 感性評価 / ハイパースペクトルイメージング / 近赤外 |
Research Abstract |
視覚に基づく感性的な食品の鮮度評価(視覚的鮮度)および、従来から存在する分析化学的に得られる化学成分の量(化学的鮮度)をハイパースペクトルイメージング技術を用いて同時に数値化することを目的として研究を遂行した。視覚的鮮度は、デジタル画像の統計的処理によって数値化可能なことが心理学的手法によって判明している。イチゴとキャベツを対象とし、画像統計変数と主観的な鮮度評価の関係を解析した。イチゴでは輝度分布の影響が強く、空間周波数の影響は弱かったが、キャベツでは空間周波数の効果も大きいことが明らかになった。また、魚の眼を対象とした試験では3個体3時点の画像9枚を刺激として用意し、一対比較を行った。その結果、異なる個体間でも輝度分布の変数が鮮度判断に効果を持つ可能性が示された。また、複数個体から安定的に画像統計変数を得る撮影法として、4方向それぞれの照明下で撮影する方法を確立した。この方法から画像統計変数を抽出、分析する方法を開発し、トマトの鮮度評価への適用を試みた。一方、化学的鮮度について検討するため、近赤外ハイパースペクトルイメージング装置を用いてキャベツの鮮度劣化過程を調べた。デジタルカメラ画像測定および重量測定と同時に同一のキャベツを測定し、近赤外スペクトルデータとキャベツの水分の時間変化について回帰分析を行った。結果として輝度分布(視覚的鮮度)と水分(化学的鮮度)が明らかな正の相関を持つことが確認され、イメージング技術によって鮮度の数値化が可能であることが示唆できた。
|
Research Products
(5 results)