2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24658233
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
池田 俊太郎 京都大学, (連合)農学研究科(研究院), 助教 (50447893)
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Keywords | ウシ / 体外受精 / 体外培養 / IVM-F-C / 胚盤胞 / 脂質 / 乳化 |
Research Abstract |
卵子と精子の融合によって受精卵ができる。受精卵は細胞分裂を繰り返し、ウシの場合、受精後6~8日目に、百個程度の細胞からなる胚盤胞と呼ばれる発生段階に達する。ヒト、家畜いずれにおいても、この胚盤胞までの体外培養方法が確立されており、生殖医療や家畜の効率的生産に応用されている。家畜の受精卵が胚盤胞まで発生できるかどうかは、卵子の段階でも大きく決まっているが、受精卵がストレスを受けたり、体外培養条件に不備があると、本来胚盤胞に発生できるはずの受精卵もそれができなくなる。本研究は、体外培養条件の改善によって胚盤胞発生を促進することを目指す研究の一つとして行った。 ウシの受精卵の培養液は通常水に溶ける物質のみで作られ、油のような水に溶けにくい物質(脂質)は一般的には用いられない。本研究では、植物油に含まれる、胚発生を促進する脂質を同定し、受精卵の培養液への添加を想定した簡易な乳化方法を開発するとともに、その胚発生促進メカニズムの解明を目指した。平成24年度は、乳化剤の種類と濃度および乳化方法を検討し、中鎖脂肪酸油、オレイン酸、α-トコフェロールの簡易な乳化方法を確立した。調製した乳化製剤をウシ体外受精卵の培養液に添加したところ、乳化α-トコフェロール製剤に胚盤胞発生を促進する活性が見られた。一方、乳化中鎖脂肪酸油、乳化オレイン酸には逆に胚盤胞発生を阻害する活性が見られた。平成25年度は、β-カロテンとα-トコフェロールの混合物の乳化製剤を調製し、胚盤胞の孵化率を促進する活性を得た。この乳化製剤の受精卵培養液への添加がウシ胚盤胞の遺伝子発現に及ぼす影響をマイクロアレイにより解析した。
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Research Products
(2 results)