2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24658249
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
汾陽 光盛 北里大学, 獣医学部, 教授 (00153007)
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Keywords | アネキシンA5 / 不育症 / 血小板 / 凝固 / 抗リン脂質症候群 |
Research Abstract |
カルシウム依存性リン脂質結合タンパク質であるアネキシンA5は、アポトーシス検出キットに用いられることで有名になったが、その本来の生理機能は不明のままだった。申請者は最近、アネキシンA5ノックアウトマウス(Anxa5KO)を調べ、アネキシンA5が無いと胎盤内に血栓が出来易くなり、胎児死の起こることを明らかにした。これは、ヒトの疾病につながるアネキシンA5の機能を初めて実証した結果である。この知見を発展させ、Anxa5KO胎盤のジャンクショナルゾーンに血小板血栓の出来ることを明らかにした。更に、ヘパリンの投与によって胎児数の減少が改善されることを示し、血小板血栓の形成にフィブリン析出の関与することも明らかにした。Anxa5KOの知見を2012年に論文として報告した。 Anxa5KOを用いた血小板機能に及ぼすアネキシンA5の影響を様々な用法で調べた。1)LPS投与の産子数減少に及ぼす影響:LPSを妊娠マウスに投与して妊娠維持に対する影響を調べた。統計的に有意な差のある結果は得られなかったが、Anxa5KOでLPS投与群の妊娠障害効果の大きい傾向が認められた。興味深いことに分娩後の産子の生存性にもLPSが影響した。2)血小板のマーカーとなるCD61の免疫組織化学をAnxa5KOとwildの様々な組織で行った。肺、脾臓、腎臓、下垂体で有意な免疫反応が得られなかった。3)採血血液の塗抹標本を用いた血小板凝集の観察。採血後すぐにスライドガラス上に血液を塗布し、顕微鏡下で観察を続けた。Anxa5KOから採取した血液で血小板凝集が多く観察された。但し、wildの血液でも血小板凝集が観察された。
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Research Products
(5 results)