2012 Fiscal Year Research-status Report
ウシ乳房炎の新規高度治療技術の開発に関する獣医衛生学的研究
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24658260
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Rakuno Gakuen University |
Principal Investigator |
樋口 豪紀 酪農学園大学, 獣医学群, 准教授 (00305905)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | マイコプラズマ / 乳房炎 / ファージ / 治療技術 |
Research Abstract |
ウシ乳房炎は病原性微生物が乳腺に侵入することによって引き起こされる急性および慢性感染症の一種であり畜産学的な対応はもとより公衆衛生学的にも早急な解決が望まれる疾患である。ウシ乳房炎の最新知見は「これまでの技術では対応できない難治性乳房炎の国内における急速な感染拡大」である。近年、抗生物質治療に極めて不応答な乳房炎の存在が顕在化している。その原因微生物は「マイコプラズマ:Mycoplasma」である。ウシ乳房炎では①劇症型で泌乳が停止する、②抗生物質への応答性が極めて低い、といった特徴がある。本研究では乳腺上皮細胞の培養系を用い、ウシ乳腺に対するマイコプラズマの病原性を評価するとともに、マイコプラズマに対し高い殺滅効果を発現するファージの探索技術について検討する。当該年度はバクテリオファージの効果およびそのメカニズムの解析に必要な乳腺上皮細胞の分離培養を行った。ウシ乳腺上皮細胞は乳汁産生細胞として認識されてきたが、近年の研究により、サイトカイン等の産生細胞であると同時にそれらの受容細胞であることも明らかになっている。このことは、乳腺組織に存在する免疫担当細胞との相互連絡についての可能性を示唆するものであり、乳腺免疫の特性を解明する上で重要である。本年度の成果として、①乳腺上皮細胞の分離およびライブラリーの作成、②乳腺上皮細胞における細胞間伝達機構の解明、を行い乳腺細胞培養系の確立とサイトカインを中心とした細胞間情報伝達系を明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究は大きな障害等もなく当初計画したとおりに遂行されている。
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Strategy for Future Research Activity |
当該年度はバクテリオファージの効果およびそのメカニズムの解析に必要な乳腺上皮細胞と白血球の三次元培養系構築を行う。乳腺組織には乳腺上皮細胞と白血球で構成され、両者の緊密な連絡機構によって効果的な異物排除が行われている。本研究では先に構築した乳腺上皮細胞の培養系においてウシ血液由来白血球を共培養し、乳腺組織のモデル構築を図る。一連の研究は、より生体の乳腺組織により近い環境を構築することでファージの有効性を厳密に評価することを目的とするものである。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
乳腺上皮細胞および白血球の培養に関わる試薬および遺伝子解析に関わる研究資材の購入
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[Journal Article] Mycoplasma infection in the uterus of early postpartum dairy cows and its relation to dystocia and endometritis.2012
Author(s)
Ghanem, M. E., Higuchi, H., Tezuka, E., Ito, H., Devkota, B., Izaike, Y. and Osawa, T
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Journal Title
Theriogenology
Volume: 79
Pages: 180-185
Peer Reviewed