2013 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子改変による産業用オイル・スクアレンを蓄積するユーフォルビア及びトマトの作出
Project/Area Number |
24658282
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
三浦 謙治 筑波大学, 生命環境系, 准教授 (00507949)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野中 聡子 筑波大学, 生命環境系, 助教 (50580825)
|
Keywords | バイオテクノロジー / 遺伝子 / 植物 |
Research Abstract |
スクアレンを過剰に蓄積させるトマトを作出する目的でスクアレンシンターゼ(SS)を過剰発現させ、スクアレンからステロールへの生合成酵素であるスクアレンエポキシダーゼ(SE)を抑制させるベクターをトマトへ導入した。形質転換されたトマトを8個体得ることができ、RNAの発現を調べると若干発現している個体が得られた。スクアレンシンターゼに対する抗体を作製してウェスタンブロット解析によるタンパク質の発現量を調べたが、発現量が顕著に上昇している個体が得られなかった。このウェスタン解析はT1種子を用いたため、ヘテロな状態のトマトであることから、ホモ個体で調べる必要があると考えられる。但し、T1自体の発現量が高くないことを考えると、ベクターの選定に問題があったのかもしれない。または形質転換体の数を増やす必要があると考えられる。現在、新たに形質転換体を作製しているところである。 Euphorbia tirucalliに関しては形質転換のために不定芽の誘導を行っていたが、成長体が得られなかった。そこで、方針を変えて、ステロールを大量に蓄積している乳液組織の二次元電気泳動を行い、そこに含まれているタンパク質の同定を行った。まず二次元電気泳動を行い、強いスポットを示す10ケ選抜してLC-MS/MSにて同定を行った。そうすると、分泌型糖タンパク質やricin-agglutininタンパク質、キチナーゼなどが得られた。ステロールに関するタンパク質というより、防御応答に関わるタンパク質が多く含まれていることが明らかとなった。
|