2013 Fiscal Year Research-status Report
イネの分げつ数を決める糖代謝遺伝子の解析と分げつ制御機構の解明
Project/Area Number |
24658293
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
島田 浩章 東京理科大学, 基礎工学部, 教授 (70281748)
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Keywords | イネ / 分げつ / 糖代謝 / 形質転換 / バイオマス生産 |
Research Abstract |
分げつの欠如の表現型を示すイネのmoc2変異の原因遺伝子は糖代謝の重要な酵素であるフラクトース・ビスリン酸化酵素遺伝子の変異であった。そこで正常なフラクトース・ビスリン酸化酵素遺伝子を過剰発現させる形質転換体を作成したところ、この表現型を緩和し、分げつ数が増加することがわかった。フラクトース・ビスリン酸化酵素活性を人為的に制御するために、側芽分裂細胞で特異的に発現するプロモーターの下流にこの遺伝子を結合し、部位特異的な発現により分げつの形態がどのように変化するかを調べることにした。そのための遺伝子のクローニング等を行った。植物体内の糖代謝は植物バイオマス生産性に大きく関与すると考えられたため、糖代謝に関わるその他の遺伝子発現と分げつとの関連を調べた。糖代謝に関わる重要な酵素であるショ糖合成酵素やこの活性を制御するプロティンキナーゼ遺伝子の発現を抑制した場合には分げつ数には影響が現れず、貯蔵デンプンの生合成が抑制された。この結果から、ショ糖合成酵素の活性は植物のシンク機能に大きく関わるが、分げつには影響を与えないことがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
変異体イネの形質を詳細に解析した。フラクトース・ビスリン酸化酵素遺伝子を側芽分裂組織で特異的に発現させるための遺伝子構築を試みているが完成に至っていない。残る期間で完成を目指す。この研究と並行し、フラクトース・ビスリン酸化酵素以外の酵素の分げつへの関与を調べた。
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Strategy for Future Research Activity |
フラクトース・ビスリン酸化酵素やその他の糖代謝関連遺伝子の誘導的発現を試みる。これによりこれらの遺伝子産物の分げつ、生長、貯蔵物質の蓄積などのバイオマス生産への関与を明らかにする。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
予算額に対して請求書類の合計金額が若干少なく、端数の残額が生じた。 試薬類、消耗器具類の購入に使用する
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Research Products
(3 results)