2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24659009
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
畑山 範 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (20143000)
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Keywords | 有機触媒 / 有機合成化学 |
Research Abstract |
β-イソクプレイジン(β-ICD)は森田-Baylis-Hillman(MBH)反応をはじめアザMBH反応、Michael反応、求電子的アミノ化反応、[2+2]型環化縮合反応など様々な不斉反応に用いられている触媒である。しかし、β-ICDはキニジンから容易に得られるものの、そのエナンチオマーの獲得は困難であり、この点が大きな欠点となっていた。本研究は、これまで開発されて来たβ-ICDを触媒とする反応を真に実用的な不斉反応として確立すべく、β-ICDと相補的な関係にあるent-β-ICD型触媒を開発することを目的としている。また、その触媒反応を駆使する実践的な応用展開として、例えば、新たな抗癌剤開発のリードとして期待されるHDAC阻害活性天然物burkholdac A等の生物活性天然物の合成にも挑戦し、有機合成化学的有用性を示すことも目的とする。本年度の研究においては、前年度の研究でキニーネからの1段階合成に成功したα-イソクプレイン(α-ICPN)の触媒活性をさらに詳細に検討し、このものがβ-ICDの擬エナンチオマーとして機能することを明らかとした。さらに、α-ICPNの誘導体化を行い、アザ-MBH反応に有効な新たな触媒を見出した。一方、天然物合成に関しては、burkholdac Aの合成には至らなかったが、不斉MBH反応に基づくポリプロピオナート構造単位の新たな立体制御構築法を見出すことができた。
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Research Products
(10 results)