• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2013 Fiscal Year Annual Research Report

生体膜リン脂質脂肪酸組成の生物学的意義の解明

Research Project

Project/Area Number 24659025
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

青木 淳賢  東北大学, 薬学研究科(研究院), 教授 (20250219)

Keywordsリゾリン脂質 / 脂肪酸 / 多様性 / ホスホリパーゼ / アシルトランスフェラーゼ
Research Abstract

細胞膜リン脂質脂肪酸の多様性を理解するために、本年度は、リン脂質sn-1位の脂肪酸のリモリングの分子機構の解析を行った。脂肪酸リモデリングとは、ホスホリパーゼA1(PLA1)あるいはPLA2によってリン脂質のsn-1あるいはsn-2位の脂肪酸が分解され、リゾリン脂質アシルトランスフェラーゼ(LPLAT)が脂肪酸を導入する反応である。これまでsn-2位の脂肪酸リモデリングを担う酵素群が数多く同定され、sn-2位のリモデリングが生体にとって重要な機能を発揮していることが明らかとなってきた。一方、sn-1に関してはホスファチジルイノシトール(PI)についてのみ一部、明らかとなっている。線虫において、細胞内型PLA1(ipla1)とLPLAT(acl-8, 9, 10)がPIのsn-1の脂肪酸リモデリングを担う。脊椎動物においては、acl-8, 9, 10のホモログであるlycatがPIのsn-1に脂肪酸を導入する。線虫ipla1の脊椎動物ホモログは3種類(iPLA1α, γ)存在する。まず、ヒトiPLA1をHeLa細胞に過剰発現させたが、1-アシル、2-アシルリゾリン脂質ともに変化は見られなかった。蓄積が認められない原因として、産生されたリゾリン脂質が速やかに再アシル化反応によって消去されているためであると考え、次にLPLAT阻害剤(CI-976)に着目した。細胞にCI-976を投与したところ、1-アシルだけでなく2-アシルリゾリン脂質(LPE, LPC, LPS, LPG, LPI)の顕著な蓄積が認められた。lycatのノックダウンでは、2-アシルリゾリン脂質の蓄積は認められなかった。CI-976投与時に見られた2-アシルリゾリン脂質の蓄積はiPLA1α, γのノックダウンにより抑制され、過剰発現により蓄積が増加した。本研究により、lycat以外にもsn-1に脂肪酸を導入するアシルトランスフェラーゼが存在すること、iPLA1α、γは細胞内において様々な種類の2-アシルリゾリン脂質の産生に関わることが示唆された。

  • Research Products

    (2 results)

All 2013

All Presentation (1 results) (of which Invited: 1 results) Book (1 results)

  • [Presentation] 細胞内型ホスホリパーゼA1の機能解析2013

    • Author(s)
      中永 景太、井上 飛鳥、青木 淳賢
    • Organizer
      日本生化学会
    • Place of Presentation
      横浜
    • Year and Date
      20130911-20130913
    • Invited
  • [Book] オレオサイエンス2013

    • Author(s)
      中永景太、井上飛鳥、青木淳賢
    • Total Pages
      613(p.493-p.519)
    • Publisher
      日本油化学会

URL: 

Published: 2015-05-28  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi