2013 Fiscal Year Annual Research Report
脳移行ペプチドを用いた脳腫瘍薬、脳保護薬の設計と合成
Project/Area Number |
24659048
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
大塚 雅巳 熊本大学, 生命科学研究部, 教授 (40126008)
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Keywords | 脳腫瘍薬 / 脳保護薬 |
Research Abstract |
現在、臨床に用いられている脳腫瘍薬、脳保護薬は10 種類程度しかない。薬物の脳組織への移行性の限界のためである。抗腫瘍活性分子や細胞保護分子を脳に送り込むことができれば脳腫瘍薬や脳保護薬となりうると考え、研究代表者らは、脳移行ペプチド(BT ペプチド)および化合物を脳内にLock-inするジヒドロピリジンカルボン酸に着目した。本研究では、研究代表者がこれまでに設計、合成した抗腫瘍性化合物や神経保護化合物、ラジカル消去化合物にBTペプチド、ジヒドロピリジンカルボン酸などの脳移行部位を連結し、新規脳腫瘍薬、脳保護薬を得ることを目的とする。 平成24年度は脳に送り込む抗腫瘍薬物としてシクロホスファミド、トラニラスト、および研究代表者らが開発したHPH化合物をとりあげ、これに連結する脳移行部位としてアミノ酸トランスポーターを介した脳移行を期待してチロシン、酸化還元系による脳移行を期待してジヒドロピリジンカルボン酸を採用した。 平成25年度は脳に送り込む化合物としてヒスチジンとピリジンからなる対称的構造をもった化合物HPHの抗腫瘍活性の増強を検討した。その結果、HPH化合物のヒスチジン部分のイミダゾールにトリチル基、ベンジル基などの嵩高い置換基を入れるとアポトーシス耐性の癌細胞AsPC1に有効であることを見出した。ベンジル基よりもトリチル基を導入した方が効果が強く、またHPHのもつ左右両方イミダゾールに置換基を導入した方が効果が強いことを明らかにした。今後は、熊本大学医学部附属病院の脳神経外科において脳腫瘍患者から摘出した腫瘍から樹立した細胞を用いた検討を行う。
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Research Products
(18 results)
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[Journal Article] Poly-proline motif in HIV-2 Vpx is critical for its efficient translation2014
Author(s)
Ariko Miyake, Mikako Fujita, Haruna Fujino, Ryoko Koga, Sogo Kawamura, Masami Otsuka, Hirotaka Ode, Yasumasa Iwatani, Yosuke Sakai, Naoya Doi, Masako Nomaguchi, Akio Adachi, Yasuyuki Miyazaki
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Journal Title
Journal of General Virology
Volume: 95
Pages: 179-189
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Effect of the STAT3 inhibitor STX-0119 on the proliferation of cancer stem-like cells derived from recurrent glioblastoma2013
Author(s)
Tadashi Ashizawa, Haruo Miyata, Akira Iizuka, Masaru Komiyama, Chie Oshita, Akiko Kume, Masahiro Nogami, Mika Yagoto, Ichiro Ito, Takuma Oishi, Reiko Watanabe, Koichi Mitsuya, Kenji Matsuno, Toshio Furuya, Tadashi Okawara, Masami Otsuka, Naohisa Ogo, Akira Asai, Yoko Nakasu, Ken Yamaguchi Yasuto Akiyama
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Journal Title
International Journal of Oncology
Pages: 219-227
DOI
Peer Reviewed
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