2013 Fiscal Year Annual Research Report
薬物トランスポーターのin vivo機能評価を実現する内因性化合物の網羅的探索
Project/Area Number |
24659071
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
楠原 洋之 東京大学, 薬学研究科(研究院), 教授 (00302612)
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Keywords | 薬物動態 / トランスポーター / メタボローム / 内因性基質 / 薬物間相互作用 / 遺伝子多型 |
Research Abstract |
Cortisolの代謝物である6beta-hydroxycortisolはOAT3基質であることをin vitro強制発現系で確認していたが、probenecid投与検体(750 mg、poおよびadefovirあるいはbenzylpenicillin投与)において、血漿中、尿中排泄量を測定したところ、非投与群と比較して、血漿中濃度の増加を示したものの、尿中排泄量は同程度であり、腎クリアランスの低下が認められた。また、6beta-hydroxycortisolの腎クリアランスには日内周期があることが示唆された。Probenecid(1,500 mg poおよびbenzylpenicillin投与検体)投与群、非投与群のメタボローム解析を実施し、2群で強度の異なるピークは胆汁酸の硫酸抱合体(glycochenodeoxycholate sulfate)およびtaurine由来であることが示唆された。胆汁酸の硫酸抱合体は標品を合成し、taurineについては、市販のものを利用した。強制発現系を用いたin vitro試験で、タウリンについてはOAT基質となることは確認出来なかった。本研究により、腎薬物トランスポーター(OAT3、OCT2、MATEs)の機能評価に適したプローブ化合物を複数同定した。これら化合物の腎クリアランスを評価することで、腎薬物トランスポーターが関連した薬物間相互作用を定量的に評価することが可能である。プローブ薬を投与することなく、機能評価に利用できるという特性を活かして、医薬品開発のPhaseI等への利用、プローブ薬の投与が困難である疾患時の機能変動への利用が期待される。また、従来知られていたチアミントランスポーターに加えて、有機カチオントランスポーター(OCT)がビタミンであるthiamineの体内動態にも関与していることが示唆された。
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[Journal Article] Investigation of endogenous compounds for assessing the drug interactions in the urinary excretion involving multidrug and toxin extrusion proteins2014
Author(s)
Kato K, Mori H, Kito T, Yokochi M, Ito S, Inoue K, Yonezawa A, Katsura T, Kumagai Y, Yuasa H, Moriyama Y, Inui K, Kusuhara H, Sugiyama Y
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Journal Title
Pharm Res
Volume: 31
Pages: 136-147
Peer Reviewed
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[Journal Article] 6β-Hydroxycortisol is an endogenous probe for evaluation of drug-drug interactions involving a multispecific renal organic anion transporter, OAT3/SLC22A8, in healthy subjects.2014
Author(s)
Imamura Y, Tsuruya Y, Damme K, Heer D, Kumagai Y, Maeda K, Murayama N, Okudaira N, Kurihara A, Izumi T, Sugiyama Y, Kusuhara H.
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Journal Title
Drug Metab Dispos
Volume: 42
Pages: 685-694
DOI
Peer Reviewed
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