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2012 Fiscal Year Research-status Report

内臓感覚性ニューロンの発生制御機構の解明

Research Project

Project/Area Number 24659080
Research InstitutionUniversity of Tsukuba

Principal Investigator

志賀 隆  筑波大学, 医学医療系, 教授 (50178860)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2014-03-31
Keywords内臓感覚 / RUnx転写因子 / 神経ペプチド / 神経栄養因子 / TRP / 迷走神経
Research Abstract

内臓感覚は脊髄神経節(DRG)と迷走神経の節神経節(NG)の感覚ニューロンによって中枢神経系に伝えられる。近年、侵害受容性、機械受容性および固有感覚性ニューロンの発生におけるRunxファミリー転写因子による制御機構の解明が進んだが、内臓感覚性ニューロンの発生については不明な点が多い。そこで本研究では、野生型とRunx遺伝子改変マウスを用い、内臓感覚性ニューロンのサブタイプ形成と軸索投射におけるRunx転写因子の役割を解析する。平成24年度は、胎生17.5日の野生型マウスを用い、NGと内臓を解析した。NGをHE染色、PGP9.5またはperipherin免疫染色を用いて解析したところ、頸静脈孔周辺に神経節が1個または2個観察され、舌咽神経の岩様神経節(petrosus ganglion)と癒合していると思われるものがあった。これらの神経節にRunx1の発現が見られたが、DRGでは小型ニューロンにRunx1が発現するのに対し、NGでは中型から大型のニューロンにRunx1の発現が見られた。さらに、これらのニューロンは神経栄養因子受容体TrkA、神経ペプチドCGRPを発現していた。特に、CGRPは強発現から陰性ニューロンまで存在し、今後CGRPとRunx1の発現について2重染色で検討する予定である。次に、胸部内臓(食道、気管、肺)と腹部内臓(小腸、大腸、肝臓、腎臓)について、PGP9.5、神経ペプチド(CGRP、substance P)、神経栄養因子受容体(TrkA、TrkC、c-ret)、TRPチャネル(TRPV1、TRPV2、 TRPV4、TRPA1、TRPM8)に対する抗体を用いて、内臓線維の分布を解析した。PGP9.5、CGRP、TrkC陽性線維が見られたが、それ以外の陽性線維は見られなかった。従って、胎生後期の内臓では多くのマーカー分子は未だ発現していない事が示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

平成24年度は内臓感覚に関する神経系について各種マーカー分子を用いて野生型マウスの解析を行なう予定であったが、胎生期の解析はほぼ終了した。

Strategy for Future Research Activity

Runx1遺伝子欠損マウス(Runx1-/-)とRunx3遺伝子欠損マウス(Runx3-/-)の解析を行う。Runx1-/-は血管系の異常により、胎生致死であるため、胎仔を解析する。Runx3-/-はgenetic backgroundによって生後すぐに死亡する系統(C57BL/6c)と生後3週以降まで生存するもの(ICR)が存在するため、前者は胎仔を、後者は生後発達期のマウスを解析する。平成24と同様に、迷走神経の節神経節(NG)及び脊髄神経節(DRG)におけるニューロンのサブタイプ形成と内臓への神経線維の投射について解析する。
1)ニューロンサブタイプの形成
Runx1-/-とRunx1+/+、Runx3-/-とRunx3+/+を灌流固定し、食道、十二指腸にDiI結晶を刺入して内臓感覚性ニューロンを標識する。NGとDRGの凍結切片を作製し、免疫染色によって神経栄養因子受容体(TrkA、TrkB、TrkC、c-ret)、神経ペプチド(CGRP、substance P)、またはTRPチャネル(TRPV1、TRPV2、 TRPV4、TRPA1, TRPM8)の発現をニューロン数を定量して比較する。このようにして、内臓感覚性ニューロンにおける機能分子の発現調節に果たすRunx1とRunx3の役割を明らかにする。
2)神経線維の投射
Runx1-/-とRunx1+/+、Runx3-/-とRunx3+/+についてNGとDRGの内臓感覚性ニューロンの末梢における神経線維の分布とそれらの線維における機能分子の発現を解析する。このようにして、神経線維の投射、および線維での機能分子の発現におけるRunx1とRunx3の役割を明らかにする。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

該当なし

  • Research Products

    (1 results)

All 2013

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] Co-expression of Runx1 and Runx3 in mechanoreceptive dorsal root ganglion neurons.2013

    • Author(s)
      Yoshikawa M, Murakami Y, Senzaki K, Masuda T, Ozaki O, Ito Y, Shiga T.
    • Journal Title

      Developmental Neurobiology

      Volume: 73 Pages: 469-479

    • DOI

      DOI: 10.1002/dneu.22073

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2014-07-24  

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