2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24659089
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
横山 尚彦 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (70191525)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | カルシウム / 繊毛 |
Research Abstract |
本研究の初年度においては、性質の異なった蛋白(cameleonおよびchannel-rhodopsin)の繊毛への輸送が可能となる発現ベクターの探索を試みた。Cameleon はCFP-YFPが繋がったコンストラクトであり、発現させると細胞質に局在する。Channel-rhodopsinは膜局在蛋白である。これらに、繊毛局在シグナルとして、nphp3 のN末200アミノ酸、fibrocystin c-tail, Arl13bC末を、それぞれN‐末とC‐末に結合させた。さらに、Arl13bについては、C-末につけたコンストラクトにN-末にpalmitoylation site もしくはmyristoylation site を結合させた。 Yc3.6(cameleon)に関して、C-末に繊毛局在シグナルを結合させたコンストラクトにおいて、繊毛局在を示したのは、N末にpalmytolation site を結合させたArl13Bのみであった。Nphp3繊毛シグナルをN-末に付けた場合、YC3.6(cameleon)が繊毛局在を示した。 Channel-rhopsinに関しては、C-末にArl13Bを結合させたコンストラクトが繊毛局在を示した。また、channel-rhodopsin にfibrocystin c-tail を結合させたコンストラクトも繊毛局在を示した。 以上から、nphp3 のN末200アミノ酸は細胞質蛋白を繊毛局在させる機能を持ち、それに対して、膜タンパクの繊毛局在にはArl13b もしくはfibrocystin-c-tail が有効であることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
YC3.6(cameleon)およびchanel-rhodopsinがどのような繊毛シグナルにより効果的に繊毛に運ばれるかが決定された。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の目的のひとつは、細胞内カルシウム濃度を外からの刺激により上昇させることにある。残念なことは、chanel-rhodopsinを発現させた細胞に蛍光刺激を与えても、Fura2を用いたカルシウム観察では、カルシウム流入が観察されなかったことである。 channel-rhodopisnを用いる代わりに、ケージドカルシウムにて細胞内カルシウム濃度を上昇させる条件を測定する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
ケージドカルシウムにて細胞内カルシウム濃度を上昇させる条件を決定するため、細胞関連試薬、および、カルシウム測定機器に使用する予定である。
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Research Products
(1 results)