2012 Fiscal Year Research-status Report
細胞特異的RNAiコレクションを用いたエストロゲンのシグナル伝達経路の解明
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24659107
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
坂口 修一 山口大学, 大学研究推進機構, 助教 (90363093)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水上 洋一 山口大学, 大学研究推進機構, 教授 (80274158)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | RNAiコレクション / エストロゲン / シグナル伝達経路 |
Research Abstract |
私たちの研究の目的は、解析モデルとして子宮ガン由来の細胞株であるHeLa細胞に発現している遺伝子を次世代シーケンサーで解析(予試験で解析済み)し、発現しているシグナル伝達因子を明らかにすることである。発現しているシグナル伝達因子に対するRNAiライブラリーを作製し、細胞インピーダンス法を用いてE2刺激後の早期細胞応答を調べ、細胞応答に関与したシグナル伝達因子についてIPAパスウエイ解析ソフトを駆使してシグナル経路を明らかにし、正常な子宮平滑筋を用いてHeLa細胞で解析したシステムと同様の解析を行い、正常細胞におけるエストロゲンシグナル経路の解析を行う。遺伝子解析データをコンピューターシステム上で解析し、正常とガン細胞の応答変化を解明する。 今年度、私たちは、次世代シーケンサーSOLiDでHeLa細胞の全発現遺伝子を確認した。その結果、予想外にキナーゼ遺伝子の発現量は多く、全キナーゼの95%以上の遺伝子の発現が確認された。このため、全てのキナーゼに対するRNAiコレクションを用いることにした。大量のRNAiを実験に用いるため、RNAiの導入をロボット分注装置で行うことができるように予備試験を実施した。予備試験では、384プレートでは、各ウエルの面積が小さく、細胞がばらつき、安定した結果を得ることが困難であった。そこで 96ウエルプレートに変更し、刺激前後で細胞の増殖を確認した結果、安定したデータを得ることができた。また、活性を測定するため、ミトコンドリア膜電位の測定と核DNA量を測定する方法で検討した。その結果、ミトコンドリア膜電位はダイナミックレンジが狭く、定量精度に問題がある可能性があり、再度検討する必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予備試験はほぼ終了しており、ミトコンドリアの測定が安定した結果になれば、RNAiコレクションを導入し、活性測定をハイスループットアッセイで行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
ミトコンドリア活性の測定を膜電位を測定するmitotrackerから細胞死と活性を同時測定するJC-1に変更し再度実験を行う。活性が確認できればRNAiコレクションを導入しハイスループットアッセイを行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本年度中にRNAiコレクションのための試薬を購入する予定であったが,試薬のメーカー等の再検討を行い購入を延期するなどしたため,1,114,770 円の未使用額が生じた。この未使用額については,次年度に使用する予定である。 次年度は次の試薬類等に使用する。 ミトコンドリア活性試薬,RNAiコレクション,遺伝子導入試薬,細胞培養試薬,遺伝子発現確認試薬
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Research Products
(1 results)