2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24659108
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
椛 秀人 高知大学, 教育研究部医療学系, 教授 (50136371)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥谷 文乃 高知大学, 医歯学系, 准教授 (10194490)
谷口 睦男 高知大学, 医歯学系, 助教 (10304677)
村田 芳博 高知大学, 医歯学系, 助教 (40377031)
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Keywords | ドキシサイクリン / c-fosプロモーター / フェロモン / 交尾 / 副嗅球 / 僧帽細胞 / 顆粒細胞 / 可視化 |
Research Abstract |
雄マウスは、交尾を引き金として交配雄フェロモンの記憶(系統特異的記憶)を形成し、妊娠保障を獲得する。本研究の目的は、系統認識記憶に帰結する脳機構、特に記憶神経細胞をin vivoで可視化し、その神経細胞におけるシナプスの可塑的変化を直接捉えることであった。そこで、神経活動依存的に活性化されるc-fosプロモーターの制御下でドキシサイクリン(dox)発現調節システムを駆動することによって、時期特異的に活性化されたニューロンを持続的に標識することを可能にしたトランスジェニックマウスを用いてこの課題に挑戦した。神経活動に依存したGFPマーカーの発現は、doxのない餌と神経刺激(フェロモン刺激と交尾刺激の連合)によってトリガーされる。本研究では、マウス副嗅球のスライス標本を作製し、常套的もしくはnystatin 穿孔パッチによるホールセルクランプ法やルーズパッチ法を用いてフェロモン刺激と交尾刺激の連合によって可視化された僧帽細胞と顆粒細胞の電気生理学的特性を可視化されていない僧帽細胞と顆粒細胞の特性と比較検討することであった。副嗅球スライス標本において共焦点レーザー顕微鏡でGFPにより可視化された記憶神経細胞を捉え、その単一ニューロンからパッチクランプ法によりホールセル記録を行うことに当初の予想より困難を伴った。可視化された僧帽細胞と可視化されていない僧帽細胞からルーズパッチ法で記録できた成功例では、可視化された僧帽細胞にはバースト発火が認められたのに対し、可視化されていない僧帽細胞にはバースト発火は明らかではなかった。 このフェロモンの記憶を支える副嗅球の僧帽細胞から顆粒細胞へのシナプス伝達効率の長期増強はバゾプレッシン(VP)によって促進される。僧帽細胞に発生する相反性シナプス電流におけるVPの影響を検討した。VPは相反性シナプス電流を抑制した。
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[Journal Article] Neurobiology of secure infant attachment and attachment despite adversity: a mouse model.2013
Author(s)
Roth TL, Raineki C, Salstein L, Perry R, Sullivan-Wilson TA, Sloan A, Lalji B, Hammock E, Wilson DA, Levitt P, Okutani F, Kaba H, Sullivan RM
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Journal Title
Genes Brain and Behavior
Volume: 12
Pages: 673-680
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] フェロモン記憶と個体認知2013
Author(s)
椛 秀人, 藤田博子, 吾妻 健, 奥谷文乃, 松波宏明
Organizer
日本味と匂学会第47回大会
Place of Presentation
仙台市民会館
Year and Date
20130905-20130907
Invited
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